【参院選神奈川】自民、島村氏を単独擁立へ 2人目見送り

 自民党の甘利明選挙対策委員長(衆院13区)は18日、来夏の参院選神奈川選挙区(改選定数4)で、公認を決めている現職の島村大氏を単独で擁立する方針を明らかにした。連立政権を組む公明党と相互推薦を決めたことを踏まえ、党内にくすぶっていた2人目の擁立は見送る。「自公で確実に過半数を取ることが至上命令。不安要素をなくしていく」と強調した。

 神奈川選挙区で改選となる現職は、自公のほか希望の党と立憲民主党の4人。自民県連では、与党と希望の保守系で3議席を確保するとの見方があり、その上で党本部が複数擁立に踏み切るかが焦点だった。今回の方針決定は、他党の戦略にも影響を与えそうだ。

 甘利氏は、自民が無所属で出馬した現職を追加公認した2016年参院選を踏まえ、同様のケースも否定した。公明幹部は「追加公認をしないことは、公党と公党の約束として守られると確信している」とくぎを刺した。

 方針決定を受け、自民県連の小此木八郎会長(3区)は神奈川新聞社の取材に「2人目を立てるか否かの意見は両方あったが、与党として決めた以上はそれぞれの候補をしっかり当選させることを基本に臨む」と強調。土井隆典幹事長も連立政権の意義を踏まえ、「互いの当選を目指して頑張るのみ」と述べた。

 神奈川選挙区を巡っては、自民、公明、立民が現職の公認を決めており、国民民主党と共産党、諸派が新人擁立を発表。希望の現職も立候補が濃厚とみられる。また社民党が擁立方針を示し、立民は2人目の擁立を模索している。

島村大氏

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