がん患者らの就労支援 長崎原爆病院も窓口開設

 がん治療の中心的役割を担う「がん診療連携拠点病院」に指定されている日赤長崎原爆病院(長崎市茂里町)は17日、がんや糖尿病、肝炎などの患者の就労支援をする相談窓口を開設した。

 窓口は毎週月曜日の午前10時から午後2時まで。ハローワーク長崎の専門員「就職支援ナビゲーター」が、患者一人一人の希望や治療状況を踏まえ、相談に乗ったり、就職先を紹介したりする。

 がん患者は治療のために退職する人も多く、治療を受けながら仕事ができる環境の整備が課題。国は2013年度から、拠点病院とハローワークが連携し、がん患者の就労を支援する取り組みを進めている。県内では長崎大学病院、長崎みなとメディカルセンター(以上長崎市)に次ぎ3カ所目。

 就職支援ナビゲーターの松清美加さんによると、県内ではこれまでに200人以上の患者が相談に訪れ、うち約100人が就職した。松清さんは「病気で働けないと思うのは昔の話。自分一人で決断したり考えこんだりせずに、まずは相談に来てほしい」と呼び掛けた。

患者の就労を支援する相談窓口=長崎市、日赤長崎原爆病院

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