スガワラエスコ 「花待ついばらめぐる春」1巻 - 王道のラブコメと作者独特の世界を織り交ぜたみずみずしく輝く世界

「マドンナはガラスケースの中」で小学生に心揺さぶられる童貞を爬虫類を交えて描いたスガワラエスコが、新天地で初めての連載が単行本化。恋をすると女性が成長する世界、恋をしなかったことで転校した13歳の頃のままのヒロイン“いばら”と再会する童貞の主人公“拓馬”。どことなく前作と似たラインも見せる形ですが、今回は明確に恋愛をし二人の願い(初恋の成就・成長)に向かっています。25歳にもなっていまだ思春期を抜け出せない二人が奮闘(?)。互いに意識・期待しつつもあと一歩が踏み出せない中、見た目は倒錯的な二人の恋愛リベンジはなるのか。まさかのライバルも登場してかき回される関係。王道のラブコメと作者独特の世界を織り交ぜたみずみずしく輝く世界は変わらず魅力的です。どこかいけないものを見ているような気にもなる “スガワラエスコ”ワールドをのぞいてみてください。(LOFT/PLUS ONE:柏木聡)

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