より営業車両にちかい構造へ_超電導リニア改良型 2020年春登場、日立と日車で製造

2027年、品川~名古屋の中央新幹線 開業にむけ、各種実験がくり返されている山梨リニア実験線。

JR東海は、リニア営業車両の仕様策定にむけて、既存のL0系をブラッシュアップさせた改良型の試験車を製作。

製造は、先頭車が日立製作所、中間車が日本車輌製造。製作車両数は先頭車が1両、中間車が1両。2020年春の完成をめざす。

走行試験では、既存のL0系先頭車・中間車と組み合わせて走らせる。

試験車の改良点は、先頭形状の最適化、前照灯・前方視認用カメラ位置の変更、カラーリングなど。

◆先頭形状の最適化

今回の改良型は、営業車両の仕様である誘導集電方式を全面的に採用するため、ガスタービン発電装置を搭載しない。

これを前提として、これまでの走行試験で得られた結果をもとに、先頭形状を最適化。

L0系と比較して、先頭部の空気抵抗を約13%下げ、消費電力や車外騒音を低減させる。

誘導集電方式は、電磁誘導の作用を利用して、車内用の電気(照明や空調など)を非接触で供給する方式。

ガスタービン発電装置は、灯油を使用して、車内用の電気を発電する装置。

◆前照灯・前方視認用カメラ位置の変更

前照灯と前方視認用カメラの位置を上部に変更し、前方の視認性を向上させる。

◆カラーリング

進化し続ける躍動感と新しい先頭形状での滑らかな空気の流れを、青の流線デザインによりイメージ。

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