【平成の長崎】結成10年第2楽章へ疾走  THEイナズマ戦隊 平成19(2007)年

 ガッツ系、人情派ロックンロールバンド「THEイナズマ戦隊」がニューアルバム「熱血商店街」をリリースした。結成10周年の節目に送る新譜は、明日への活力に満ちた真っ向勝負の入魂作。ロック界のニューリーダーは「ライブが見えるアルバム。原点を大切にした。熱血商店街で、商品を実演販売するイメージ」とアピールする。
 1997年結成、2,003年メジャーデビューの二十歳代後半の四人組。ボーカルの上中丈弥、ドラムの久保裕行がプロモーションで来社。新曲や春のツアー「熱血商店’07春の大感謝祭!絶対損はさせないぜ!ツアー~自慢の情熱と明日へのパワー大特売!~」について熱く語った。
 ハイテンションのライブパフォーマンス、地道な活動でファン層を全国に広げた。長崎では野外ロックイベント「スカイジャンボリー」でもおなじみ。10周年を「10年は一瞬だった。赤の他人が身内みたいになったような感じ。達成感の気持ちはなく、最中といったところ。後戻りでできないところにきてしまったよう」と総括する。
 その上で「長崎の皆さん、新しいアルバムができました。イナ戦の第二楽章の始まり。皆さんの応援あってのもの、CDを買って、コンサートに来てください」と語る。
 新たな気持ちで向かい合った四枚目となるオリジナル集を「チャレンジ」と位置付ける。「嗚呼!!されど青春ごっこ」「さらば青春の日々」などのシングル曲も含め、十四曲を収録。オープニング曲「ワン・ツー・ストレート!!」はボクシングをモチーフにした根性一発の応援ソング。ほかにハードロック風の「JUMP!!」、ロックンロールヒップホップと例える「明日もわいやいや~」、名曲「スタンド・バイ・ミー」の温かい雰囲気を持つ「そうダーリン」…。音楽性は広がりを見せ、痛快に歌心を表現している。
 「相変わらずの頑張ろうのメッセージですが、私の“丈弥語録”を加え、遊び曲にもきっちり意味を持たせている。おちゃらけの歌にもメッセージのかけらを入れています」と強調する。
 春のツアーは初のホールコンサート。九州では3月21日に福岡市民会館で開催。“イナ戦節ストレートロック”でJポップシーンを疾走する。
(平19年1月31日付長崎新聞より)
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【平成の長崎】は長崎県内の平成30年間を写真で振り返る特別企画です。

ニューアルバム「熱血商店街」をリリースしたTHEイナズマ戦隊の上中丈弥(左)と久保裕行=長崎新聞社

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