【平成の長崎】五月のぼりの染め付け最盛期 佐世保・川口家染工場 平成19(2007)年

 100年以上の歴史がある佐世保市相浦町の川口家染工場(川口直一郎社長)で、端午の節句に向け「五月のぼり」の制作が最盛期を迎えている。
 長さは5.5~7.5メートルで、幅は70、90センチの二サイズ。のぼりの上から家紋、子どもの名前、豊臣秀吉など戦国武将の絵柄、贈り主の名前が描かれている。三年前にはけ染めから、型紙を使いヘラのような道具で染める方法に変えたという。
 20年前は約250枚あった注文も、少子化などから現在では150枚ほどに。最近ではマンション向けに、ベランダや室内で飾ることのできる小型ののぼりも作っている。
 川口社長は「子どもの健やかな成長と家庭の幸せを願い、作っています」と話している。
(平成19年3月31日付長崎新聞より)
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【平成の長崎】は長崎県内の平成30年間を写真で振り返る特別企画です。

最盛期を迎えた五月のぼりの制作作業=佐世保市相浦町、川口家染工場

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