【平成の長崎】カラスが電柱に営巣、卵を温める 平成19(2007)年

 長崎市茂里町の浦上川沿いにある電柱にカラスが営巣、懸命に卵を温めている。
 1週間前、電柱の一番上に巣を作っているのを、近くの女性会社員が見つけた。巣は直径約30センチ。川沿いに植栽された樹木の枯れ木などをせっせと集めて「新築」したらしいが、そこは都会派のカラス。捨てられたハンガーもしっかり利用している。
 四六時中、抱卵しているわけではなく、親の自由時間も取り入れ「外出」もしばしば。ただ、付近の上空でトビを察知すると、卵を守るためあっちに行けとばかり激しく追い払っている。
 愛鳥週間(5月10日-16日)を前に、聞きつけた発見者の同僚らも静かに声援。一日も早いひなの誕生を期待している。
(平成19年4月28日付長崎新聞より)
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【平成の長崎】は長崎県内の平成30年間を写真で振り返る特別企画です。

電柱の上に営巣するカラス=長崎市茂里町

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