横山興業、太陽光発電住宅向けに蓄電池を施工販売 電力固定価格買取終了で需要

 中部地区カラー鋼板流通の横山興業(愛知県豊田市、社長・横山栄介氏)は、太陽光発電による再生可能エネルギー固定価格買い取り(FIT)が満了した世帯向けに、住宅用蓄電池の施工販売、メンテナンスをするアフターFIT事業を今秋より新たに開始した。すでに既存顧客の6世帯に施工が済んでおり、順調なスタートを切った。今後は既存顧客以外にも販路を広げ、販売実績の上積みを狙う。

 2009年11月よりスタートした太陽光発電の再生可能エネルギー固定価格買い取り制度は、来年より買取期間10年を満了する家庭が出始める。契約満了を迎えた世帯は、売電を継続するには自ら買取先を見つける必要がある。また、売電価格はFIT期間中と比較して、大幅に下落する可能性がある。

 自家発電した電力は、自家消費もできる。自家消費への移行を見据え、これまで太陽光発電システムの販売を手掛けてきた同社は、発電した電気を昼夜に使用できる蓄電池の施工販売を決めた。販売する蓄電池は、顧客の発電容量やニーズに合わせて、パワーコンディショナー(太陽光により発電した直流電力を交流に変換)一体型を中心に設置する蓄電池を決定する。

 横山社長は「短期間での販売実績を見る限り、FIT終了後の世帯の蓄電池への潜在需要は多そう。蓄電池設置のメリットや、アフターフォローができる施工店であることをアピールし、着実に需要を補足していきたい」としている。

 同社は鉄鋼二・三次製品を成型加工、販売する建材事業や太陽光発電システムの販売のほか、自動車用シートフレーム部品のプレス、溶接加工をメインに行う自動車事業を擁する。

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