長崎北陽台 「29人」で8強以上へ  全国高校ラグビー 花園で27日から

 ラグビーの第98回全国高校大会は27日、東大阪市の花園ラグビー場で開幕する。各都道府県代表の51校(北海道、東京各2、大阪3校)が出場。長崎県からは2年ぶり17度目出場となる長崎北陽台が、13年ぶりにBシード校として花園に挑む。持ち味の「堅守速攻」に加えて、11月の県大会決勝で見せた「ひた向きさ」を発揮できれば、11年ぶりの8強以上を達成する可能性は十分だ。
 今季の男子部員数は29人。30人登録の花園メンバー表を埋めることができない県立高が、全国で13校にしか与えられないシード権をつかんだ。品川監督は「少人数でもやれるという特別な意識はないが、評価してもらえたのはありがたい。生徒たちが頑張った結果」と選手たちの成長に手応えをつかんでいる。
 今季は春から結果を出してきた。2月の九州新人大会で準優勝すると、5月のサニックスワールドユース交流大会で県勢過去最高の8位、6月の九州大会も準優勝。花園予選決勝は長崎南山に48-5で快勝した。ベストメンバーがそろった大会はなかったが、一人一人が役割を果たして好成績を残してきた。
 チームの長所はFWとバックスのバランスの良さ。平均体重87キロのFWは、高校日本代表候補のナンバー8山添を中心に、セットプレー、モールなど、すべての面で全国レベルに達している。特にスクラムは大井、永野、中嶋の第1列、ラインアウトは193センチの長身ロック亀井を軸に安定感抜群。フランカー山内の攻撃的なタックルも武器の一つだ。
 2年生主体のバックスも攻守両面で伸びてきた。FB山口、CTB岡崎、北平、WTB酒井は接点に強く、前に出る力がある。SHかWTBで起用される田中怜、1年生WTB山田は、ピンチを好機に変えることができるスピードランナー。SO本山のゲームメークも安定してきた。
 初戦の2回戦は鹿児島実-魚津工(富山)の勝者。順当ならば、3回戦でBシードの茗渓学園(茨城)と対戦する。主将の山添は「目標は8強以上。細かいところを詰めていって、チームとしてまとまって花園に乗り込みたい」と闘志を燃やしている。

攻守両面で全国レベルに仕上がってきた長崎北陽台のFW陣=西彼長与町、長崎北陽台高グラウンド
13年ぶりにシード校として花園に挑む長崎北陽台

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