壱岐支局/無人航空機を実証試験

 壱岐空港を拠点に、米国の軍用機メーカーが5月に無人航空機の実証試験を実施した。計9日飛行、海洋観測や海難救助などの支援を想定してデータを収集した。

 試験を実施した無人航空機大手ジェネラル・アトミクス・エアロノーティカル・システムズ(GA-ASI)社によると、民間企業が大型で長距離航続が可能な無人機を飛ばすのは国内初。同社広報代理は「試験は予定通り進み、一定の成果を得た」としている。

 市側は、仮設格納庫の工事や宿泊施設、飲食店の利用などにより8千万円超の経済効果があったと試算の報告を受け、市のPRにもつながったとして「(誘致は)成功した」と市議会6月会議で答弁した。

 しかし、県平和運動センター(松田圭治議長)と壱岐地区平和・労働センター(野本幸広議長)が、「今後の軍事転用が懸念される」として、実証試験を受け入れないよう市側に要請するなど、賛否を呼んだ。

 市は試験終了後、メーカー側から試験継続の申し出があれば検討するとしたが、その後、具体的な話はないという。終了か継続か。今後の動向も注視される。

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使用機をバックにテープカットする関係者=5月9日、壱岐空港

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