佐世保高専 26年ぶり技術賞 ロボコン全国大会

 佐世保工業高等専門学校(佐世保高専)ロボコン部(16人)は、11月に東京で開かれた「第31回アイデア対決・全国高等専門学校ロボットコンテスト2018」(全国高等専門学校連合会など主催)で8強入り。技術的な完成度が高いチームに贈られる「技術賞」を26年ぶりに受賞した。部員は「技術者としてうれしい。感極まり、みんなで泣いた」と話している。

 既成概念にとらわれず、発想と物づくりの素晴らしさを共有することを目的に毎年開かれている。地区大会を勝ち上がった25チームがトーナメント方式で競った。

 今年のテーマは、「Bottle-Flip Cafe」。手動・自動2種類のロボットを製作。高さの違う複数のテーブルに向かってペットボトルを投げ、制限時間内に立たせた総得点で競った。今回から自動ロボットが課題に加わり、史上最難関のテーマだったという。

 佐世保高専の自動ロボット「Hibana」は、ペットボトルが立っていないテーブルを検知して射出指示を出すようプログラミング。時間短縮を実現した。

 さらに、多くのロボットがボトルをそのまま投げていた中、回転して射出した。同じ製品のボトルでも、製造した工場や時期で硬さが異なることを発見。安定して着地させるため、ボトルごとにローラーの回転速度を微調整した。こうした宙返りさせながら立たせる技術力とロボットの制御力が高く評価された。

 プログラミングを担当した電子制御工学科4年の音𣷓雅仁(おとなぎまさと)さん(18)、操縦者の内田直浩さん(19)=同4年=は「今までで一番難しい課題で、経験のすべてをつぎ込んだ。技術を後輩に伝えたい」と充実した表情を見せた。

ロボコン全国大会で技術賞に輝いた佐世保高専ロボコン部=佐世保市沖新町、佐世保高専

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