“足元”からまちの歴史をひもとく企画展「地形・地層・地震−大和周辺の大地の成り立ち」が、大和市つきみ野7丁目の市つる舞の里歴史資料館で開かれている。6日まで。
企画展では出土品などを交え、これまでの発掘や地質調査の成果を紹介している。市内では北部で斧(おの)や石を打ち欠いた剥片(はくへん)といった縄文時代以前の狩猟用の石器が出土する一方で、南部で弥生時代の住居跡が集中して見つかっている。稲作によって定住生活が始まった弥生時代以降、生活の拠点が水源に近い南部に移ったことがうかがえる。
宝永4(1707)年の富士山噴火や6万5千年前の箱根火山噴火による、市内で採集された火山灰や軽石も展示。つきみ野地区の約5メートルに及ぶ地層をそのままはぎ取った標本からは、約2万4千年前までの火山灰を起源とする土壌の堆積をたどれる。
市域の断層や関東大震災による市内の被害のほか、江戸末期の安政大地震後、オオナマズが地下で暴れると巨大地震が起こるという風説から流行した「鯰(なまず)絵」も紹介している。
また市域を俯瞰(ふかん)した明治の簡易地図や、昭和と平成の航空写真は、次第に住宅が密集していく市街地の変遷を伝えている。
入場無料。午前9時〜午後5時。問い合わせは、同資料館電話046(278)3633。