ルワンダで義足づくり通じ障害者支援 三浦で夫婦が講演

 アフリカ中部ルワンダで義足など義肢づくりを通して障害者支援に取り組むガテラ・ルダシングワ・エマニュエルさん(63)と妻のルダシングワ真美さん(55)=茅ケ崎市出身=の講演会が23日、三浦市の居酒屋「たつや」で開かれた。

 民族対立による大虐殺が起きたルワンダでは、戦闘や残虐行為などで多くの人が負傷した。夫妻は1997年から義肢製作所を開き、義足などの無償提供や義肢装具士を育成。同国の復興に貢献している。

 幼い頃の医療ミスで右足が不自由なガテラさんは日本の義肢装具技術への感謝を表明。「不幸な歴史を忘れてはならないが、報復からは何も生まれない。日本からの応援で続けてきた自分たちの活動が共存の支えになると信じ、努力してきた」などと話した。

 真美さんはシドニーパラリンピック(2000年)の際、ルワンダから初代表を送る運動を成功させた。当時を振り返りながら「東京パラリンピックへも代表を送り、支援してくれた日本の人たちへの恩返しがしたい」と夢を語った。

 講演は夫妻が設立したNGO「ムリンディ/ジャパン・ワンラブ・プロジェクト」を支援する三浦市民ら有志が企画。約40人が聴講した。 

ルワンダでの活動について講演するガテラさん(右)と妻の真美さん(その左隣)=三浦市の居酒屋「たつや」

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