観光立国タイに学んで改善を計る時が来た 今年はASEAN創立50周年を迎え、祝賀行事の一環としてタイのジャーナリスト協会は、ASEAN諸国の17名のジャーナリストを「ASEANトラベルジャーナルキャンプ」に招待した。記者も参加した今回の主たる目的は、ASEAN諸国の相互理解を深めることと、タイの繁栄を極める観光業を解明することだった。

今年はASEAN創立50周年を迎え、祝賀行事の一環としてタイのジャーナリスト協会は、ASEAN諸国の17名のジャーナリストを「ASEANトラベルジャーナルキャンプ」に招待した。記者も参加した今回の主たる目的は、ASEAN諸国の相互理解を深めることと、タイの繁栄を極める観光業を解明することだった。

観光立国タイに学んで改善を計る時が来た

今年はASEAN創立50周年を迎え、祝賀行事の一環としてタイのジャーナリスト協会は、ASEAN諸国の17名のジャーナリストを「ASEANトラベルジャーナルキャンプ」に招待した。記者も参加した今回の主たる目的は、ASEAN諸国の相互理解を深めることと、タイの繁栄を極める観光業を解明することだった。
タイは2016年に3200万人の観光客を迎え、観光収入は420億米ドル近くに達したと、タイのChavanee Thongroch観光・スポーツ省大臣が述べた。ASEANの数か国と同様に、タイの観光客の主流は中国人である。今年の1月~4月だけで1,200万人の観光客が訪れたが、うち約320万人が中国人だった。「この4ヵ月間で約6億2000万バーツの観光収入がありました。この金額は2016年の同時期から4.71%も増加しています」と大臣は付け加えた。
一方、ミャンマーは2016年の同期でわずか290万人の観光客を数えるほどで、タイには大きな差をつけれている。ミャンマーのホテル・観光省によるデータでは、泰緬間の観光業に関しては類似点が多いとされているため、ミャンマーが近隣諸国からどのような点を学ぶべきか、非常に興味がわいた。
タイにはミャンマーに次ぐ多くの仏教寺院があるが、両国の間では微妙だが重要な違いがることに気づいた。訪問者は寺に入るとき靴を脱ぐが、タイの寺院では履物を入れるビニール袋が手渡された。訪問を終えると、そのビニール袋を回収処分する係の人間もいた。
私の知る限りでは、ミャンマーでは観光客にその種のサービスをしていない。バガンなどの有名な塔や寺院でさえ、行っていない。伝統的な方法で一見うまくいっているように見えるかもしれないが、それが泰緬の観光客が受ける印象の違いとなって表れてくるようだ。ちなみに仏教寺院に入る前に靴を脱ぐことを拒否したロシア人観光客が投獄されたりしていることを見ると、文化的な誤解も生じている。
タイにおける招待ツアーでは、北部のチェンライ、そして南部のクラビ県の近くにある多数の観光(CBT)村を訪問することができた。これらの村は、成功した観光モデルとして観光客でにぎわっていた。村の観光業収入は漁業、農業に次ぐ第2の収入源となっていた。そのため村は良好なインフラストラクチャー、インターネット接続、電力供給を整備している。ミャンマーにもAkha族他14のCBT村があるが、その多くはインフラが不足しているため、訪問者を惹きつけるのにまだ苦労している。
観光客に人気のあるクラビの列島は130の島で構成されているが、タイ政府は保存目的のために13の島へのア.クセスのみを許可している。この方針により、ビーチや景観は驚くほど清潔だ。
ミャンマーにも800島からなるメルギー諸島があり、ホテル観光省は、このエリアの観光開発を望んでいるが、ごみなどの問題でミャンマーの素晴らしい観光資源に暗雲が立ち込めている。さらに、非常識な訪問者はサンゴ礁を傷つけ、土産物にしたりしている。そのため同省はで外国人と地元の観光客のための意識向上プログラムの開発を始めた。こうした資源保護には、隣国の良いシステムや慣行を参考にすべきだといえる。ミャンマーの大きな観光的潜在能力を生かすためには、観光業のグレードアップをするときが来ているようだ。

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