2018年も残りわずかとなってきたが、プレミアリーグでは年末年始も熱戦が続く。
ここでは、『Guardian』による「23歳以下の若手で組むプレミアリーグベストイレブン」を見てみる。
GK:アリヤネト・ムリッチ(マンチェスター・シティ)
1998年生まれの20歳
世界最高額GKであるケパが今季のプレミアに出場した最年少キーパーだが、彼は10月で24歳になった。
プレミアリーグのクラブが若手にチャンスを与えるのはリーグカップだ。シティが準決勝まで勝ち上がるなかで、ムリッチはエデルソンの良き補佐になれることを見せつけた。
コソボ代表の彼は身長2メートルながら、敏捷性があり、支配的だ。ペップも好感触を抱いている。
RB:トレント・アレクサンダー=アーノルド(リヴァプール)
1998年生まれの20歳
シーズンが始まった時にはまだ10代だったが、この右SBは驚くほど成熟した選手に成長し続けている。
速くて、クレバーで、粘り強い。さらには、ワトフォード戦でワンダフルなフリーキックを突き刺したように一発もある。昨季よりも一貫性を増している。
CB:ジョー・ゴメズ(リヴァプール)
1997年生まれの21歳
フィルヒル・ファン・ダイクの隣で揺るぎない存在になっているゴメズ。彼が何度も怪我を負い、まだ経験の浅い21歳だとは信じられない。
早咲きの判断力と強さで相手の攻撃を鎮圧する。ユルゲン・クロップ監督も「彼にはリヴァプールで大きな未来がある。間違いない」と絶賛し、クラブは6年契約を提供した。
CB:イサ・ディオップ(ウェストハム)
1997年生まれの21歳
弱冠20歳にしてトゥールーズでキャプテンを務めた逸材は、今夏2200万ポンド(30億円)でハマーズに引き抜かれた。
9月の対戦時にジョゼ・モウリーニョが「彼はモンスターだ。ディオプを発掘したスカウトを祝福するよ」と絶賛。ただ、本人は「いいプレーだったとは思わない。僕は改善が必要さ」とあくまで謙虚だった。
LB:ベン・チルウェル(レスター)
1996年生まれの22歳
レスターは右SBに問題を抱えているが、左は心配なし。クリスティアン・フックスを凌駕したチルウェルが定位置を確保しているのだ。
守備的本能を有する強力なタックラーでありながら、攻撃に出て行くことも好む。オーバーラップ力と正確な左足も武器だ。
イングランド代表戦でも能力を見せつけ、マンチェスター・シティから関心が寄せられている。
MF:ルーカス・トレイラ(アーセナル)
1996年生まれの22歳
アーセナル史上最高の夏補強といえる。その闘争心とダイナミズムで、アーセナルの中盤が長年抱えていた問題を解決し、ファンのお気に入りになった。
スパーズ戦のパフォーマンスを見たマーティン・キーオンも「パトリック・ヴィエラとジウベルト・シウヴァ以降で、アーセナルにおける最高のオールラウンドMF」と惚れ込んだ。
MF:フィリップ・ビリング(ハダーズフィールド)
1996年生まれの22歳
16歳からハダーズフィールドで育成されてきたこのデンマーク人は唯一無二のMFへと成長した。
卓越した技術、パスレンジ、シュート、ロングスロー。そして、今季はその体躯から期待されていたパワーも見せつけている。デイヴィッド・ワグナー監督もこんな22歳は見たことがないそうだ。
「身長198cm、左利き、信じられないシュート、素早さ、ビジョン、テクニック、ロングスロー、忍耐力、そして今ではファイティングスピリットまである」。
MF:デル・アリ(トッテナム)
1996年生まれの22歳
相手選手や相手サポーターから何をされようと、この若者はピッチ上でベテランのように振る舞う。
若さゆえの短気さも残っているが、それを賢く扱えるようになってきた。
それによって、アーセナルとのカップ戦で見せたようなクレバーな動き、軽やかなテクニック、素晴らしいフィニッシュを発揮できている。
すでにスパーズでは118試合に出場し、40ゴールをマーク。素晴らしいスタッツだ。
MF:ジェームズ・マディソン(レスター)
1996年生まれの22歳
ブライトン戦での退場、シティ戦でのお笑いPKは、彼にはまだ改善点があることを思い起こさせるものだった。だが、それらは例外であり、今夏の加入以降マディソンは素晴らしいところを見せてきた。
レスターではノリッジ在籍時以上に中心的な役割を任されている。巧みなテクニックとビジョン、憎めない生意気さを持ち、チームに創造性と影響力をもたらしているのだ。
FW:ルロイ・サネ(マンチェスター・シティ)
1996年生まれの22歳
ワールドカップ落選に続き、シティでもシーズン序盤は除外の憂き目にあったサネ。だが、その後の素晴らしいパフォーマンスで才能をあらためて証明してみせた。
この上ないバランス、スピード、テクニックで易々と守備網を突破する。彼のように簡単に、そして定期的に相手を置き去りにできる選手はそうはいない。世界最高の選手のひとりになれる。
FW:リシャルリソン(エヴァートン)
1997年生まれの21歳
彼の移籍金としてワトフォードが受け取った5000万ポンド(70億円)は端金になるだろう。
なぜなら、リシャルリソンはガブリエウ・ジェズスやマーカス・ラッシュフォードよりもよっぽどいいからだ。
エヴァートンでは当初サイドで起用されていたが、すぐに中央に移された。そのポジションのほうが、トップスピード、トリッキーさ、インテリジェンスが生きるのだ。
決定力に一貫性が加われば、得点ランクでもトップに近づけるはず。