逗子、桐ケ谷新市長が初登庁 「行政を立て直す」

 逗子市長選で初当選した桐ケ谷覚氏(69)が25日、市長に就任した。市役所に初登庁した新市長は会見で「財政再建が一丁目一番地」とし、「個人市民税のみに頼らず、さまざまな角度で歳入を増やす。歳出入のバランスを取り、行政を立て直す」と決意を述べた。

 桐ケ谷市長は午前9時半、公用車で登庁。市職員から花束を受け取った。出迎えた職員らに対し、「財政再建は厳しく、大きな課題。市民と職員で知恵を出し合って乗り切り、明るく希望の持てるまちにしていこう」と呼び掛けた。

 午後からの就任会見で、今後の市政運営について「抜き打ち的に現場を見て(市民の声を)感じ取り、2年で(財政再建の)方向性を示す。事業経営をしてきた強みを生かし、改革を進めたい」と述べた。

 また緊急財政対策で市が廃止・縮小した事業のうち、早急に復活を検討するものとして少人数指導教員や学習支援員、心の相談員の配置、土曜のふれあいスクールの実施、図書館の開館時間延長など10項目を列挙。「財源の確保が優先」と前置きした上で、「お金をかけず復活できるものがないか考えたい。可能なものは年度末まで、厳しいものは来年度予算で復活を目指したい」と説明した。

 総合病院の誘致については「現計画が市民にとって望ましい病院になるのか、病床数決定までの間に再確認したい」と慎重な姿勢に終始した。

就任会見で抱負を述べる桐ケ谷市長=逗子市役所

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