諫早支局/駅周辺 にぎわい創出へ

 2022年度の九州新幹線長崎ルート暫定開業に向け、諫早市の新しい玄関口が生まれ変わった年だった。JRと島原鉄道駅舎、駅舎に通じる再開発ビル1棟の一部が8月、供用開始。駅の東西を24時間、往来できる諫早駅自由通路も開通、人の流れが変わった。
 商業施設やホテル、バスターミナルなどが入る再開発ビルI棟2工区は本年度中に着工予定。マンションなどが入る同ビルII棟(特定建築者施工)も続く。
 民間も動きだした。駅前商店街の店主らが自ら開発会社を設立し、空き店舗にテナントを誘致。諫早名物のうなぎ料理と地酒を楽しめる飲食店が11月オープンし、駅周辺のにぎわい創出へ一歩踏み出した。
 サッカーV・ファーレン長崎のJ1昇格をきっかけに、市全体で応援する機運が高まった。諫早駅とホームのトランスコスモススタジアム長崎を結ぶ歩道を「V・ファーレンロード」と名付け、徒歩での移動をPR。有志が沿道で特産品を振る舞う「おもてなし」は、他のJ1チームにない交流スタイルを生んだ。懸念されていた交通渋滞や駐車場不足で大きな混乱はなく、サッカーが町に溶け込んだ。

■主なニュース 

 ▼V・ファーレン長崎J1昇格でにぎわい▼鎮西学院長に作家姜尚中氏▼諫早商工会議所まちづくり推進協議会が中心市街地活性化策提案▼新幹線トンネル工事で多良見町井樋ノ尾地区で減水▼市第1野球場など完成▼国営諫早湾干拓事業の開門問題を巡る請求異議訴訟で福岡高裁が開門確定判決を「無効」とする判決▼諫早駅「自由通路」とJR・島原鉄道駅舎が供用開始▼南諫早産業団地が着工

新諫早駅完成後、V・ファーレンロードを経てスタジアムに向かうサポーター=8月15日、諫早市永昌東町

© 株式会社長崎新聞社