議員定数2削減で可決 会期最終日の提出に混乱 平塚

 平塚市議会の議員定数を2削減する条例改正案が21日、第4回定例会最終日の本会議で議員有志から提出され、賛成多数で可決された。定数は新たに28から26となり、来春行われる統一地方選から適用される。最大会派「清風クラブ」(8人)が主導し、議会運営委員会の審議を経ずに本会議に提出する手法に各会派から異論も相次ぎ、2票差での僅差の可決となった。

 改正案は清風クラブと公明ひらつか(5人)の6議員の連名で提出。採決では1人が退席し、議長を除いた賛成14、反対12で可決した。平塚自民クラブ(4人)と共産党平塚市議会議員団(3人)が反対に回った。第2会派の湘南フォーラム(5人)は自主投票とした。

 議員定数削減を巡っては2007年に34から30、15年に30から28に削減した。今年3月の議会運営委員会で公明ひらつかが定数見直しを提言。それを受け、議会活性化検討委員会で議論を重ねたが結論は出ず、さらに議論を差し戻した議運でも「答えを整理できなかった」(議会関係者)。

 12月の議運で清風クラブが各会派に初めて2削減の条例案を提出する意向を示した。提案者の一人の片倉章博氏(清風クラブ)はこの日の本会議で「市の財政は危機的な硬直状態。議会が自らの意思で目に見える改革をしなければいけない」と説明した。

 削減数の根拠として片倉氏は「人口1万人に対して議員1人が妥当」と主張。2削減により議員報酬や政務活動費など4年間で約9千万円の歳出削減になると試算した。

 一方、議運での意見集約を行わず議案提出した経緯を各会派が批判。平塚自民クラブの金子修一氏は「来年3月の定例会で採決すべきだ。議論せず数の力で意見を通そうとするなら禍根を残す」と指摘した。

 また、12月の定例会で議員の期末手当を年約2万5千円引き上げることを決めたばかり。江口友子氏(無所属)は「定数を削減するより議員報酬を減らすことを優先すべき」と主張した。

議員定数を2削減する条例改正案を僅差で可決した平塚市議会

© 株式会社神奈川新聞社