アサヒビール、国内最軽量級アルミ缶開発 グラム当たり7%軽量化

 アサヒビールは10日、昭和アルミニウム缶、東洋製罐、日本ナショナル製罐、大和製罐と共同で、ビール缶(350ミリリットル)で国産最軽量級のアルミ缶を共同開発したと発表した。350ミリリットル缶1缶当たり最大で1グラム(約7%)の軽量化を実現し、CO2排出量は年間で1万1千トン削減できる見込み。アサヒビールは2017年3月から神奈川工場を皮切りにテスト展開を開始し、18年中に全8工場の設備投資とテスト展開を完了。こうした取り組みを経て、19年上半期中をめどに全8工場での完全切り替えを目指していく。完全切り替え時には、ビール・発泡酒・新ジャンル商品の全ブランドで新型缶を展開する。

 今回のパッケージ開発では、缶の強度などの製品品質を確保しながら、缶胴部分のアルミ使用量を最大限減らすことで軽量化を実現した。軽量缶の実用化に当たっては、主に工場の缶詰ラインにおいて、缶に加わる衝撃を抑え缶のへこみや変形を防ぐための製造設備の改造や最適化を行なうなどの技術開発に取り組んだ。

 アサヒビールではこれまでも、環境に配慮した容器・包装資材として、ビール類缶蓋204径や、軽量6缶マルチパックなどを開発してきた。ビール類アルミ缶においては、同様の軽量化を500ミリリットルサイズにも拡大する考え。

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