セイジ(ギターウルフ)「ギターウルフのニュー・アルバム『LOVE&JETT』リリース! 1月13日、新宿LOFTにて『BrewDog PUNK FES 2019』開催! イベント開催に向けてロックンロールな独自コメント動画を公開!」

LOVEとJETTがくっついたときは興奮した

──今回の新アルバムについてお伺いしてもいいですか。

セイジ:今回、「LOVE&JETT」という曲が自分史上かなりドラマチックな曲を作ったかなと。出来たときは嬉しかったですね。

──素晴らしい曲です! 曲作りは詩からですか? 曲からですか?

セイジ:タイトルからです! 俺、タイトルが決まらなきゃ何もできなくて、いつも曲のことは日常から考えていて、ふとした瞬間に思いついたりします。考えていなきゃ降ってこないんで。

──今回収録の「バッテラ惑星」、「SFのガキ」なんかもそうですか?

セイジ:「バッテラ」は俺がバッテラ好きだから(笑)。「SFのガキ」はアニメ映画『AKIRA』をイメージして。そのオープニングのドクッドクッと聞こえる心臓の鼓動音は俺の心臓の音。録ろうと思ってちょっと調べたら、心臓の音って録るのに何万もするんだよ。そこで、おもちゃのような聴診器を加工してイヤホンをつけて録音しました。

──「LOVE&JETT」はどういった時に降ってきましたか?

セイジ:ちょっとLOVEみたいな感じの曲を作ってみたいなって思ってて、そこでタイトルを考えていたら、JETTが思いついて。LOVEとJETTがくっついたときは興奮しました(笑)。曲は結構苦しむほうなんだけど、「LOVE&JETT」は比較的すぐに出来上がりました。

──今回から新ベーシストにゴッツが加入しましたがいかがですか。

セイジ:新しいメンバーになると、そいつの持ってるものが刺激になってね。2曲目に収録されてる「SEXジャガー」って曲はゴッツの顔がなんかジャガーに似てるなって思ったから出来た曲だし。「LOVE&JET」は前ベーシストのヒカルが不良とかのイメージが全然なくて、そういう影響は受けたのかもわからないね。

──新メンバーになっても一発録りのスタイルは変わりないですか。

セイジ:もちろん! ギターは後から重ねたりすることはあるけど、そうやり方じゃないと俺たちはできないかな。

──ところでなぜ発売延期になってしまったのですか。

セイジ:メジャーでやってたんで、レコードってある程度録音したらそのまま進んでいくのかな? って思っていたら、あっ! いろんなことを自分でやんなきゃいけないんだなと。しまった〜! っと(笑)。

──何か忘れてたりしてたんですか。

セイジ:忘れてたというか、ここにこのタイミングで入れなきゃいけないっていうのをわかんなかった。気づいたらその発売日じゃ無理ですよと。マジかー! って。せっかく記念すべきギターウルフレコード一発目なのに、でも説明するしかないと。

──ギターウルフレコードは今回のアルバムのために立ち上げたのですか。

セイジ:そうです。日本のメジャーと契約していると海外のレーベルとの結びつきが上手くいかない時があって、それで自分たちでやろうと。今回メジャーをやめてアメリカのThird Man Recordsというところと契約できたんで。

──ギターウルフレコードから他のアーティストをリリースする予定はありますか。

セイジ:うまく行けたら。出してくれるって人がいたら。素晴らしいなーっと思えるバンドがいたら出したいですね。とりあえず、まずはウチらが第1弾。

──発売日は決まったのですか。

セイジ:もうすぐ(※2月13日に発売決定)。でもかえってあの映像が撮れて良かった(笑)。

──どこで撮られたのですか。

セイジ:あれはね、『WiLD ZERO』という映画の『WiLD ZERO2』を撮ろうということで、監督の竹内鉄郎の事務所で。打ち合わせしている時に、帰る前にちょっと撮ってくれと。

──ニュー・アルバムのセールスポイントなどありますか。

セイジ:「LOVE&JETT」という曲は、人はLOVEを感じるとJETになるんだよ! それを味わってくれ!

1日3Lをノルマにしてるから

──今回出演される『BrewDog PUNK FES 2019』はビールのイベントということですが、ビールの思い出、たとえば初めて飲んだ時とか覚えてますか。

セイジ:15、16くらいの時だったかな、夏の暑い日に瓶ビールを。キンキンに冷えてたわけではないんだけど、美味くも、不味くもなく。結構いけるのかな? っていうのが印象。

──そこから飲み始めたのですか?

セイジ:いやいや(笑)。ちゃんと飲み始めたのは、高校の剣道部の打ち上げで飲みました。高1の時、先輩に飲まされて。1年に1回くらいそういう機会があって。

──剣道部時代の経験が何かに活かされてたりしてますか。

セイジ:どうやろう。声が大きく出るくらいかな。オリャーー! とか(笑)。

──なるほど(笑)。ところで好きなビールはありますか。

セイジ:世界のいろんな所を回ったりするんだけど、まず日本のビールが一番美味しいね。あとメキシコのビール、青島ビール…ドイツビールがそんなに美味しくなかったかな。ヨーロッパ・ツアーの時にパーティーをやろうと現地スタッフが誘ってくれて。モーテルから行く途中、ガソリンスタンドに寄ったので、冷蔵庫に冷えてあるビールをじゃあ手土産に買って行こうかって行こうとしたら、スタッフが「いや! あるから! 買わなくていい!」って。あっそう…って着いて出されたクラフトビールがめちゃめちゃ生ぬるくって。一発目は冷えてるビールじゃなきゃダメだ! ってまた買いに戻ったことがあります(笑)。

──今はどのような時に飲んだりしますか。

セイジ:一応、1日3Lをノルマにしてるから。

──エッ! 1日3Lもですか!? どこで飲むんですか?

セイジ:家だね。曲を作ったりする時はだいたいビールを飲んだりするので。まぁ3Lというのは、肝臓をキープするため(笑)。肝臓を鍛えるため(笑)。

──逆のような気もしますが…。

セイジ:いや! そんなことないよ! 何年も飲んでなかったりしてた友達とかは、肝臓パワーがなくなって、いきなり弱くなってるもんね。

──では、常にすごい量が家にストックされているんですね?

セイジ:いやいや、そんなことしたら1日に何本も飲んでしまうので(笑)。酒屋で6本、3Lずつ買って。

──銘柄とかは?

セイジ:結構、発泡酒が好きかも。あと、大豆ペプチドの入ったビールがあって。俺、納豆が大好きで、ビール飲みながら納豆が味わえるとは〜って(笑)。でもまぁ1日3Lと決めてるけど、打ち上げとかになったらもう10Lくらい飲んでるんじゃないかな。不思議と朝の5時くらいになっても全然飽きないんだよ。

──そんなに飲まれてても体型は変わりませんね。

セイジ:ビールでは太らない気がする。よくビールっ腹って言うけど、違うんじゃないかなぁって。逆にパワーだよ、エネルギーになるよね。

──ここ〈BrewDog Roppongi〉の印象はどうですか。

セイジ:雰囲気も良いし、六本木にこういうお店ができたのは本当に嬉しいですね。

──やはり海外ツアーではこういったクラフトビール店で飲みますか。

セイジ:海外のバーだといろんなビールをちょっとずつテイスティングして、それで気に入ったのを、じゃあコレって感じで飲めて。

──海外ツアー中は日本のビールが恋しかったりしますか。

セイジ:昔はね。ツアーの初期の頃は。タイにシンハーというビールがあるんだけど、ちょっとだけ香辛料の味がして、決して不味くはないんだけど、日本のビールみたいにプチプチプチッ! っていう感じが来なくて。当時、映画『WiLD ZERO』の撮影でバンコクからちょっと離れたカンチャナって街にいたんだけど、そこでは日本のビールが手に入らなくて。1日休みがあった時にメンバーみんなでバンコクに行き、とにかく日本のビールが飲みたい、日本の居酒屋がないかと。そこで、日本の生ビールのポスターが貼ってある日本料理店があったので、そこだー! って入っていって。店員がキリンの瓶ビールを持ってきてくれたんだけど、ふとサッポロって書いてあるジョッキの生ビールがあるのが目に入って、これだー! って頼んで、グワー! ってみんな一気飲み。やっぱ生は違うなぁと。プチプチプチが違うねってみんなで。その途端、お店の人が「生ビールはシンハーです」って(笑)。マジか〜! って(笑)。

──なんでも良かったんですね(笑)。

セイジ:だからジョッキの印象が。あれには笑ったなぁ。

──ところでライブ前のビール一気飲みのきっかけは何ですか。

セイジ:ただ置いてあったビールを飲んでみたらウォー! って来たから。それからついつい。

──結成からどのくらいですか。

セイジ:3、4年くらい経ってから、新宿JAMだったかな。

──それから30年続いているパフォーマンスですね。

セイジ:パフォーマンスのつもりはないけど、そうだね。

──当日は〈PUNK IPA〉が飲み放題です。

セイジ:楽しみだね! 飲み放題なんてワクワクゾクゾクするね。

結構アイドルの気持ちでいるんだけどね!

──今回はテクノやアイドルといった普段とは違ったイベント出演だと思うのですが。

セイジ:ギターウルフの一番最初の頃のアイドルだった時代を思い出して、頑張っていきたいと思います。

──アイドルだった時代なんてないですよね?(笑)

セイジ:でも結構アイドルの気持ちでいるんだけどね! ロックの! ブラックレザーアイドル!(笑)

──では実際はいつも通りの感じですか。

セイジ:でも、せっかくアイドルたちとやるので何か面白い感じができたらなと。やっぱ対バンがこう来たら、こうするのがあったほうが良いじゃない? なんかそういうのが考えついたら、できたらなと思います。

──たとえば、アイドルでは今回、おやすみホログラムが出演されますが、聞いたことありますか?

セイジ:もちろん、名前だけは。代官山のUNITで対バンしたことがあったんだけど、観に行こうとしたら下の楽屋で盛り上がってしまって。だから今回は楽しみだね。

──今回は新宿LOFTですが、初めて新宿LOFTで出演したのを覚えてますか?

セイジ:覚えてる、覚えてる。まだ今の場所じゃなかった時に。あの時は感動したね、新宿LOFTでできるっていうのは。やっぱ新宿LOFTっていうのは田舎から出てきた自分としてはかなり目標の場所でもあったから。

──結成後どのくらいですか?

セイジ:ギターウルフ作って結構経ったような気もするけど、でも3、4年後くらい。

──今回のイベントに対する意気込みみたいなのをお願いします。

セイジ:意気込み? 何杯飲もうかなと(笑)。でも冗談抜きで10Lは飲むんじゃないかな、打ち上げ入れたら。前に500mlのジョッキが20数個置いてあったもんな。この勢いのあるスコットランドのビールを一緒に飲んでロックしよう!

© 有限会社ルーフトップ