【平成の長崎】トルコライスに合う波佐見焼 「トルコ・サライス」完成!! 平成23(2011)年

 長崎市の料理人やデザイナーと、東彼波佐見町の窯元でつくるプロジェクトチームが約1年かけて考案した長崎名物のトルコライスに合う波佐見焼の器「トルコ・サライス」が完成し、6日、長崎市役所で発表会を開いた。
 波佐見町の町おこしと長崎の食文化をPRするため、昨年夏にプロジェクトが発足。県調理師協会の坂本洋司会長(64)とデザイナーの山崎加代子さん(61)をアドバイザーに、同町中尾山温故陶新塾(藤田隆彦代表)所属の窯元が参加して試行錯誤を重ねた。
 出来上がった皿は幅31・5センチ、深さ5センチ。ボリュームのある料理がほどよく映えるサイズに仕上がった。江戸時代に波佐見焼が出島から各地へ出荷されたことにちなみ、形状は船をイメージ。横から見ると、船首に見立てた器の片方がやや高くなっている。
 今回完成したのはベースとなるシンプルな白色の器。長崎市が「トルコライス推進月間」と定める9月に合わせ、同塾のうち13の窯元が独自の絵付けなどを施す。窯元の中心となった一龍陶苑の一瀬龍宏社長(45)は「大きさの割に重たくない皿の制作に苦労した。活用法などはこれから。まずは主役の料理が載った皿を見てうれしく思う」と話した。
(平成23年9月7日付長崎新聞より)
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【平成の長崎】は長崎県内の平成30年間を写真で振り返る特別企画です。

完成した「トルコ・サライス」と創作したプロジェクトのメンバー=長崎市役所

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