諫早・御館山稲荷神社 伝統文化を再評価へ 第1弾は「和紙守り」など

 暮らしに息づく日本の伝統文化を再評価しようと、長崎県諫早市永昌町の御館山稲荷神社(藤本俊春宮司)は来年1月1日から、「みたちやまリバリュープロジェクト」をスタートさせる。第1弾は、諫早市の「湯江和紙」などで作った「和紙守り」、ストラップなど身に着けられる「くみひも守り」、家庭用神棚の「和紙棚」の10種45点をそろえ、初詣客を迎える。

 同プロジェクトは今年3月から、禰宜(ねぎ)の藤本洋平さん(41)を中心に企画。昭和40年代に途絶え、8年前に復活した「湯江和紙」を伝えようと、「祈」「願」の文字を和紙に描いた「和紙守り」(初穂料千円)を考案。日本三大和紙の土佐と越前の和紙を使ったお守り(同800円、各5色)もある。

 「くみひも守り」は、国内有数の組みひもメーカー「昇苑くみひも」(京都府宇治市)の協力を得て、光沢のあるストラップ(初穂料1500円、6色)、一重ブレスレット(同800円、6色=二重巻もあり)、ヘアゴム(同千円、3色)、キーホルダー(同千円、5色)をそろえた。

 現代の住宅事情やライフスタイルに合わせ、中に神札を納める「和紙棚」(同千円、4色)は洗練された印象。段ボール製の神札立て「ofudana(オフダナ)」(同1200円、3色)は、東京の段ボールメーカーが製造、販売している一品。

 藤本禰宜は「伝統文化を見つめ直し、新たな付加価値を生み出すことで『和のこころ』を伝えたい」と話す。同神社は宇治の茶屋をイメージした祈願待合所を増築、「和紙守り」などを頒布する。

「みたちやまリバリュープロジェクト」第1弾で頒布する「和紙守り」「くみひも守り」「和紙棚」=諫早市、御館山稲荷神社

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