長崎北陽台快勝し3回戦へ 鹿児島実から71得点

 全国高校ラグビー大会第3日は30日、大阪府東大阪市の花園ラグビー場で2回戦16試合が行われ、長崎県代表でBシードの長崎北陽台は鹿児島実に71-0で快勝して、3年ぶりに3回戦に進んだ。九州勢はAシードの東福岡が順当に勝ち上がったが、Bシードの佐賀工は京都成章に0-33で敗退。大分舞鶴もAシードの桐蔭学園(神奈川)に7-67で敗れた。

 長崎北陽台は前半2分、FB山口のトライで先制すると、その後も攻撃の手を緩めずに計11トライの猛攻。WTB田中怜、酒井、ナンバー8山添、CTB岡崎らが次々にゴールラインを駆け抜けた。守ってはフランカー山内、CTB岡崎、北平らを軸に、鹿児島実に得点を与えなかった。

 第4日は元日、同ラグビー場で3回戦8試合を実施。長崎北陽台は第1グラウンドの第3試合(13時20分)で同じくBシードの茗渓学園(茨城)と対戦する。

 ■縦横無尽 堅守速攻で11トライ

 主将のナンバー8山添の「ひた向きに圧倒する」という言葉を、全員で実践した。長崎北陽台が持ち味の堅守速攻で11トライの猛攻。部員29人の長崎県立普通校が、県外からも選手を集めた部員50人の鹿児島実を文字通り“圧倒”した。

 スタートからエンジン全開だった。2分にFB山口、4分にWTB田中怜のトライゲッター2人が立て続けにトライ。いずれも体を張ったターンオーバーからの好機を逃さず、しっかりと得点につなげた。

 これでチームは一気に勢いづき、前半だけで6トライ(4ゴール)。青いジャージーが花園を縦横無尽に疾走した。リザーブの1、2年生を7人投入した後半はやや失速したが、FW第1列に入った田中翔、高平、白澤のスクラムでの健闘もあり「何とか1トライを」と粘ってきた鹿児島実を零封。品川監督は「体を張ったいいラグビーができた。ディフェンスからペースをつかめた」と選手たちをたたえた。

 次の相手は同じBシードの茗渓学園(茨城)。展開力が持ち味の洗練された好チームだが、接点の強さ、守備力、この日見せた「ひた向きさ」は一枚上だ。山添が力強く言った。「次につながるゲームをしようと言っていた通りのことができた。茗渓戦もディフェンスからしっかり入っていきたい」。60分間、それをやり切れば11年ぶりの8強入りだ。

【2回戦、長崎北陽台―鹿児島実】前半2分、長崎北陽台のFB山口が右中間に先制トライを決める=花園ラグビー場

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