【平成の長崎】コスタ・クラシカ寄港 中国人客800人アーケードへ 平成21(2009)年

 中国-韓国-日本を結ぶ国際観光船コスタ・クラシカ(5万2926トン、乗客1287人)が9日、長崎に寄港。中国人客1060人のうち約800人が、長崎市中心部のアーケードに繰り出した。
 中国人客の上陸ツアーにアーケードが組み込まれたのは初めて。6商店街でつくる「浜んまち6商会」(石丸忠重会長)が新たな集客策として企画。セレモニーには田上市長も出席し、石丸会長は「楽しい思い出を長崎で深めてもらいたい」と歓迎した。
 百貨店ではブランド化粧品やハンカチがよく売れ、時計などのアクセサリー店や靴店、ドラッグストアもごった返した。特設ブースには通訳を配置し、外貨両替や店舗案内に対応。日本茶をふるまい、琴の演奏や日本舞踊など“和の文化”でもてなした。
 中国人客らは「歓迎がうれしい」「日本食はおいしかった」などと満喫。通訳をした留学生の胡暁菲(こ・ぎょうひ)さん(27)は「自分の国に貢献したかった」と笑顔を見せた。
 同船は同日午後に出港。中国からの観光船の長崎寄港は10月までに計19回予定されている。
(平成21年7月10日付長崎新聞より)
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【平成の長崎】は長崎県内の平成30年間を写真で振り返る特別企画です。

中国人観光客らを歓迎するために開いた琴の演奏会=長崎市浜町のアーケード

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