【平成の長崎】里帰りコンサート「大還暦」 7000人熱気最高潮 平成21(2009)年

 長崎市制施行120周年記念里帰りコンサート「大還暦」(同実行委主催、長崎新聞社など後援)が10月10日、長崎市稲佐山公園野外ステージで開かれた。

 さだまさしさん、原田知世さんら同市ゆかりのアーティスト8人(組)と、特別ゲストの前川清さんが出演。約7000人の観客は、秋空高く響く約40曲の歌声を楽しみながら、同市の“120歳”を祝った。

 今年の長崎くんちで、57年ぶり参加した今籠町の名誉奉賛会長を務めたさださんは、紋付きはかま姿で同町のちょうちんを持ってステージに登場。くんちの熱気そのままに「長崎小夜曲」「がんばらんば」を歌い踊り、会場は一気に盛り上がった。

 原田さんは「稲佐山は中学生の時に遠足で登った」と語り、「時をかける少女」などを披露。平原綾香さんは、父親で長崎育ちのサックス奏者、平原まことさんと共演し、「長崎を訪れるたびに引き寄せられる。どんどん私の古里になっていきます」と思いを語った。

 田上市長は「長崎にいる人、外から応援してくれる人が一緒に祝い、いい長崎にして次の世代へと引き継ぎたい」とあいさつ。さださんは、オバマ米大統領のノーベル平和賞受賞決定にも触れ「まだ何も始まっていない。(核なき世界が)本当に実現できるか、見届ける義務が長崎にはある」と述べた。

 また、来年のNHK大河ドラマ「龍馬伝」撮影中の福山雅治さんは「長崎人としての誇りとなるイベントになってほしい」と声のメッセージを寄せた。
(平成21年10月11日付長崎新聞より)
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【平成の長崎】は長崎県内の平成30年間を写真で振り返る特別企画です。

長崎市制120周年を祝うステージで、ダンサーと一緒に「がんばらんば」を熱唱するさだまさしさん=長崎市稲佐山公園野外ステージ

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