新春、観光客にぎわう元町・横浜中華街

 正月休みの3日、横浜市中区の元町ショッピングストリートや横浜中華街は、県内外から訪れた大勢の観光客でにぎわいをみせた。獅子舞など新年を祝うイベントも行われ、買い物客らは「家族みんなが健康な1年であってほしい」などと笑顔でハマの新春を楽しんでいた。

 歩行者天国となった元町ショッピングストリートでは、にぎやかに獅子舞のパフォーマンスが繰り広げられた。舞を披露したのは、2002年から横浜を中心に祭りばやし、獅子舞、里神楽など伝統芸能の伝承に取り組んでいる市民団体「横浜やっしゃ鯛」(横浜市栄区)のメンバー9人と、指導にあたっている神楽師倉谷仙太郎さん(57)=同市西区。

 一同は、通りの各所で2頭の獅子による舞を披露したほか、商店30店を訪問し開運厄よけも行った。代表の安部保範さん(63)は「元町での獅子舞は毎年1月3日に行い、今年で7年目。団体にとっても貴重な場。見てくれた人の新年の幸せを願って舞を披露した」と、満足げな表情だ。

 家族連れら通行人は2頭の獅子を取り囲み、金運を期待して獅子に頭をかんでもらったり、会員制交流サイト(SNS)に掲載する記念写真を一緒に撮ったりし、新春気分を満喫していた。

 一方、中華街の「ヨコハマおもしろ水族館」では、6日までのお正月特別展示として、キンセンイシモチなど縁起の良さそうな魚を集めた「海運UP水槽」、イサキ(幼魚の別称ウリボウ)など干支(えと)の「亥(いのしし)」に関連した魚を展示した「亥(い)年(どし)水槽」などを設け、多くの観光客を集めている。

 福島県郡山市から孫ら家族5人で中華街観光に訪れたという75歳の女性も楽しげに水槽に見入り、「郡山市は、原発事故で避難してきた人がたくさんいる。新年は何より天災のない年であってほしい」と語っていた。

大勢の観光客らに披露された獅子舞のパフォーマンス=元町ショッピングストリート

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