噴火や地震で山が崩落「岩なだれ」の企画展 箱根

 自然のダイナミズムや火山への理解を深めてもらおうと、箱根ジオミュージアム(神奈川県箱根町仙石原)で、噴火や地震で山の一部が崩れ落ちる現象を紹介する企画展「世界の岩なだれ展」が開催されている。31日まで。

 箱根の大涌谷と芦ノ湖は約3千年前に神山で起きた岩なだれで形作られたとされる。企画展では、噴石や火山ガスなどの噴火現象を説明し、箱根山、富士山、米セントヘレンズ山など各地で発生した岩なだれ現象やその被害について12枚のパネルで紹介。「崩れ落ちる速度は時速100キロを超えることさえある」「津波を誘発することがある」などと解説している。

 家族で訪れた三島恵理子さん(46)=鎌倉市=は「世界各地でこんなに岩なだれが起きているとは。身近なものと思って生活していかなければ」と話した。

 20日の午後1時半~3時半には、岩なだれの仕組みについて紹介する実験も催される。問い合わせは、同館電話0460(83)8140。

「世界の岩なだれ展」について解説する学芸員の山口珠美さん=箱根ジオミュージアム

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