1000→2000メートルに改修進む 相模湖漕艇場

 県立相模湖漕艇場(相模原市緑区与瀬)でボートコースを現在の千メートルから2千メートルにする改修工事が進んでいる。2020年東京五輪・パラリンピックのボート競技でカナダチームが相模湖を拠点に事前キャンプを行うのに合わせて、神奈川県が実施している。大幅にコースを延伸することで国民体育大会の予選など、これまでより多くの競技大会を実施できる可能性が広がるという。

 同漕艇場は、1964年の前回東京五輪でカヌー競技の会場となり、これを契機として翌65年にボート競技のコースが新設された。その後、98年の「かながわ・ゆめ国体」の舞台となり、現在は日本ボート協会から千メートルのC級コースとして認定されている。

 改修工事では、湖面の西北から南東へ向かって伸びる現在の千メートルコースに対して、わずかに角度を変えて湖の端から端までを使うようにし2千メートルを確保する。ゴール位置もやや変更となる。コース数は現在と同じ6コースで変わらない。

 整備費は競技艇の整備費などを含めて1億1800万円。工事は2月末までの予定としている。

 改修後、県は2千メートルのB級コースとして公認を得たい考え。日本ボート協会のコース規格規定では、全日本選手権などの主要大会はB級以上のコースで行うとされており、B級の公認が取れれば、これらの大会の舞台となる可能が広がるという。県スポーツ課は「ボート競技の普及や地域振興にもつながる」と期待している。

2千メートルのボート競技のコースが設けられる相模湖=相模原市緑区

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