110番、適正に利用を 県警が呼び掛け 横浜

 神奈川県警は5日、10日の「110番の日」を前に、110番通報の適正利用を呼び掛けるキャンペーンを行った。県警本部(横浜市中区)の通信指令室で、一日通信指令官を委嘱されたNHK横浜放送局キャスターの西岡愛さんと岡田美咲さんが、ひき逃げ事件を想定した通報の受理や緊急配備の指令などを模擬体験した。

 県警通信指令課によると、昨年1年間に受けた110番通報は約83万5千件。およそ38秒に1件の割合で通報があった計算になる。一方で、うち約40万件は緊急性がなかったり、いたずら電話だったりした。同課は「不適切な通報は、即応が必要な事件事故への対処の妨げになる」と訴え、緊急性のない相談は「#9110」などの利用を呼び掛けている。

 西岡さん、岡田さんは「通信指令室では一分一秒を争うやりとりが交わされている。110番は緊急時のみにしてほしい」と話した。

県警の一日通信指令官を委嘱され、模擬通報を受理する西岡さん=県警本部

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