広報誌彩る児童毛筆 応募400点の展示会も 海老名

 表紙を飾るのは、児童の“達筆”-。自治体広報誌の題字に地元小学生の毛筆作品を採用する試みが、海老名市で続けられている。地元を大切に思うきっかけにしてもらおうと、昨年からスタート。好評だったため継続が決まり、4日からは同市役所内で、本年分として応募された作品の展示が始まった。11日まで。

 毛筆作品は、書道の授業で文字を習い始める4年生を対象に、夏休みの課題として、横書きで「えびな」のひらがな3文字を募集した。「2年目で取り組みの認知が広がった」(市)こともあり、応募点数は市内全13校から昨年の倍近い431点が集まった。

 同市では広報誌を月2回発行しており、毎号で異なる作品を使うため、教育委員らの協議で優秀作品24点を選出。本年1月1日号から早速、使用している。

 市役所1階エントランスホールでの展示は、大胆な筆致や一筆書き風など個性豊かな力作が多数並ぶ。各作品に「海老名にずっと住みたいなという気持ちを込めて書きました」など本人の一言も添えられている。

 市担当者は「児童の応募を通じ、その家族や知人にも地元を身近に感じる機会が広がれば」と期待。2年目で応募点数が増大したことから、応募作品の題字掲載や展示以外でのさらなる活用法も今後検討していくという。

海老名市内の小学生に応募してもらった広報誌の題字「えびな」の毛筆作品展=同市役所

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