【平成の長崎】第5回ジオパーク国際ユネスコ会議 秋篠宮ご夫妻が島原半島を訪問 噴火災害犠牲者に献花 平成24(2012)年

 秋篠宮ご夫妻は5月13日、第5回ジオパーク国際ユネスコ会議が開かれている島原半島を訪問。島原市仁田町の仁田団地第一公園で雲仙・普賢岳噴火災害の犠牲者追悼碑に献花し、犠牲者を悼まれた。秋篠宮さま、紀子さまの訪問は仮設住宅に被災者を見舞われた1993年3月以来、19年ぶり。

 市街地を望む同公園に建立された追悼碑には、91年の大火砕流などで亡くなった44人の氏名が刻まれている。ご夫妻は横田修一郎市長から復興した街の様子などについて説明を受けた後、鐘ケ江管一元市長や吉岡庭二郎前市長、犠牲者の遺族らに声を掛けた。

 遺族の一人で、消防団員だった長男=当時(24)=を亡くした佐藤均さん(74)は「お二人から『立派に復興を遂げられましたか』と優しく声を掛けていただいた。災害で家も失い、自分たちがどうなるのか当時は不安でいっぱいで、国際会議が開催される(まで復興できる)とは想像もできなかった。お二人に来ていただいたことはうれしく、(私たち市民の)励みになる」と話した。

 ご夫妻はこの後、島原市平成町の島原復興アリーナを訪れ、国際会議の子どもフォーラムなどを見学。14日は被災遺構などを視察し、帰京する。(平成24年5月14日付長崎新聞より)
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【平成の長崎】は長崎県内の平成30年間を写真で振り返る特別企画です。

雲仙普賢岳噴火災害犠牲者追悼之碑に献花される秋篠宮さま、紀子さま=長崎県島原市、仁田団地第一公園

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