NHK BS1の自転車情報番組『チャリダー★』が制作スタッフ募集

先日、当サイトの連載

「どうやってチームに? 大宅陽子が聞く、みんなで走るストーリー」

でもお馴染み、

大宅陽子

さんのところに、NHK BS1で放送中の自転車情報番組『チャリダー★』の製作スタッフを募集するという情報が入ってきた!

自転車が好きで自転車に関わる仕事に就きたいと思っている人にとってはまたとないチャンスと言える。大宅さん自身も何度も出演し、愛してやまない『チャリダー★』だが、彼らが普段どういった仕事をしているのか実はよく分からないという。制作スタッフの仕事とはどのようなものなのか? 大宅さんは当のスタッフに突撃取材を申し込んだ。

取材現場の雰囲気って?

この日はN先輩がディレクター。大勢のスタッフに指示を飛ばす

まず私が話を聞いたのは、笑顔がさわやかな入社3年目のSさん(24歳)。現場を自転車で駆け回る姿はよく目にしていたが、もともと自転車に乗っていたのだろうか?

「自転車歴は1年です。番組をきっかけに乗りはじめました。キャニオンのアルチメイトに乗っています。自分がディレクターをしている「坂バカだより」は1人でロケハン(撮影場所の下見)に行くことが多いのですが、飛行機輪行をして、空港から目的地まで自走し、出演してくださる方と一緒に坂を上ったりします。みなさんすごく速い人なので途中で置いて行かれてしまいますが(笑)。でも、自分自身もサイクリストになったことで出演者や選手の気持ちに少し近づけたと感じています」

・自転車は楽しいですか?

「楽しいです。手始めに1カ月200kmを目標に乗っています。乗鞍のひと月ほど前に試走に行ったのですが、そこで自分よりも速かったN先輩に競り勝ち、乗鞍当日に出演者のうじきさんを撮影する係に抜擢されました。レースが始まるとうじきさんは僕に向かって「気持ちいいなぁ」と話しかけてくれました。1人だったらきっと声に出さなかった気持ちを言葉にしてくださって、それを撮ることができた瞬間はスタッフ冥利に尽きましたね。でも、残り3kmあたりで、なんと僕の脚がつってしまったんです。大事なゴールシーンが撮れなくなる! と焦りましたが脚は動かず...。

「うじきさん、脚つりました!先行ってください!!」と叫び、ちぎれました(笑)。その直後にバイクカメラが来て撮影してくれたので助かりましたが、参加者の方々に「チャリダー遅いぞ!」「頑張れ!」と激励されつつ、ふらふらとゴールしました。喋りのアシストはできましたが、走りのアシストは失敗でしたね。でも、ロケ以来、スタジオで会うたびにうじきさんが「最近乗ってる?」と声をかけてくださるようになり、嬉しいです」

・時には失敗しちゃうこともあるんですか?

「全日本選手権での撮影のとき、僕はブリヂストンのチームカーに同乗させていただくことになりました。レース開始当初は運転席に座る監督にチームの様子を伺うなど、よい雰囲気だったのですが、ブリヂストンの選手が落車し場の空気は一変。監督やメカニックが車を降り現場へ駆けつける事態となりました。「これはすごい現場を撮ることになった!」と必死にカメラを構えていたのですが…後で映像を確認すると、なんとその現場が撮れていたのはたったの数秒。興奮していたため、とても長い時間に感じましたが一瞬だったようです。会社に戻り、映っていたのが地面ばかりだと分かった時は血の気が引きました。でも、すぐに別のカメラマンが駆けつけて落車現場を撮ってくれました。撮影チームのみんなに助けてもらってばかりです」

・一番助けてもらった思い出は?

「あるロケへ向けて準備をしていたのですが、ロケ3日前に胃腸炎になってしまい自宅から出られなくなってしまいました。その時N先輩が「大丈夫、あとはやっておくから」と準備を代わってくれました。本当にありがたかったです。スタッフもロードレースのようにひとつの目標に向けて協力していくチームワークが必要だと感じています」

小道具マスターでもあるN先輩
さわやかヤングボーイSさん

Sさんを助けた当のN先輩(29歳・入社5年目)はどう思っていたのか...気になって聞いてみた。

「とにかく何もわからないままロケに突入しました。走るコースすらよくわからないのでハラハラする場面もありましたが、そのドキドキ感が意外と楽しかった。やみつきになりそうです(笑)」

N先輩は、私の記憶の中では「小道具のN先輩」だ。とにかく番組に出てくるほとんどの小道具を作っている印象がある。最も面白かった小道具は何だろうか?

「警官服を着せたマネキンに“ドクター”として番組に出演している竹谷賢二さんの顔写真を貼り付けた“竹谷さん人形”ですね。運ぶときにサイズが大きくてかさばるので助手席に座らせることにしました。夜中に会社の前に車を停めていたら、道行く人々が車内を見てギョッとしていました。竹谷さんの眼光は印刷されても鋭いんです。竹谷さん人形を置いた僕でも、置いたことを忘れてふと横を見るたびに『誰だ!?』とビックリさせられました(笑)」

ちなみに、番組内で会った有名人で一番印象が強いのは筧五郎さんだそうだ。「強烈な方です。「自転車」と「エロス」、常にどちらかの話をしています。エッチな話をしていたかと思ったら、坂では熱くペダリングについて語っている。他の話は一切なし。五郎さんは自転車をこぐために生まれた人だという気がします」

プライベートで雪山を走るN先輩

話を聞いてみると、おっちょこちょいなところもあるが、憎めないスタッフ達。いい番組をつくることに妥協をしない、一生懸命な人たちなのだ。

番組制作の経験は不問。自転車の知識や経験があるとより良いが、何より大切なのは、自転車番組を共に作りたいという熱い気持ち!とのこと。新卒、中途も問わない。「やってみたい!」と思った人はチャンスを逃さずエントリーしてみてはいかがだろうか?

『チャリダー★』番組制作スタッフ募集

【職種】

アシスタントディレクター
主にディレクターの補佐としてリサーチや撮影準備、編集補佐等を主に行いながらディレクターやプロデューサーを目指す。新卒、業界未経験者可。

【応募資格】20歳〜、英語堪能者、普通自動車免許取得者歓迎
その他の詳細・エントリー情報はこちら

問: テレコムスタッフ株式会社『チャリダー★』採用担当

電話:03-5411-2311(代表)

メール: sakabaka@telecomstaff.co.jp

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