はれのひ元社長が控訴 融資詐取、一審実刑判決に不服

 昨年の成人の日に晴れ着トラブルを起こした振り袖の販売・レンタル業「はれのひ」(横浜市中区、破産)が、売上高を粉飾した財務書類を示して銀行から融資金をだまし取った事件で、詐欺の罪に問われた同社元社長篠崎洋一郎被告(56)は7日までに、懲役2年6月の実刑とした横浜地裁判決を不服として控訴した。1日付。

 一審の弁護人によると、昨年12月19日の判決後、被告は実刑に不満そうな様子を見せ、控訴するかどうか迷っていたという。公判で被告は起訴内容を全面的に認め、弁護側は執行猶予付きの判決を求めていた。

 判決は、被告が粉飾を主導したことや被害額などを重視し、実刑が相当と判断した。一方で、被告が反省を深めている点などを踏まえ、刑期については検察側の求刑の半分に当たる懲役2年6月とした。

 判決によると、被告は2016年8月から9月にかけて、虚偽の決算報告書を示して同社の経営状態を良好に見せかけ、横浜銀行と東日本銀行から計約6500万円の融資金をだまし取った。

横浜地裁

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