"姫始め"をお考え中のあなた、お気をつけ下さい 2019年の「風俗業界トレンド」を先読みしてみた

ぼたくりにも要注意

平成最後の正月となる2019年が明けた。大晦日には、「金満」公共放送の金にあかせた国民的歌番組や、想像通り"茶番"となったボクシング界レジェンドのエキシビションなどが話題を呼ぶ反面、カウントダウンが終わった直後に、原宿竹下通りで暴走事件が起こるという、憂鬱な幕開けともなってしまった。

そんななか、風俗業界は一見すると例年通り、凪模様に見える。その地方にもよるが、勤勉な風俗業界も元日をお休みとする店が少なくはなく、2日、あるいは3日からの営業が目立つ。もっとも、お屠蘇気分の客や「姫始め」を早々に行いたいファン(あるいは「殿始め」の最初になりたい)のために、一部のソープなどは元日から営業を開始しているところもある。まあ、店側からしてみれば、仕事熱心の嬢がいるなら箱を閉めておくよりはマシ......程度の考えなのだろう。

さて、それはさておき、2019年を迎えた風俗村はいったい、どのような動きを見せるのか? 昨年、2018年度の動向と今年行われる様々な行事などからトレンドを先読みしてみた。

そのひとつは、<東京都内の風俗規制がより厳しくなる>だ。

その根拠は、今年大きな行事があること。そのひとつとして、天皇代替わりと関連して10月22日(予定)に「即位礼」が行わることがあげられる。今上天皇とご一家の意向としては簡素にというお考えがあるようだが、近年、政権は大きな行事があるたびに「警備警察」の強化に利用している節も見られる。

そうなると、即位礼が行われる地区、特に新宿区が大きな影響を受けるだろう。歌舞伎町を中心に違法・脱法風俗はもちろん、合法風俗にも"自粛"を求める可能性は大で、そのドサクサに紛れて取り締まり強化もあり得そうだ。また、与党の実力者・森元総理肝いりのラグビーワールドカップ開催時も同様な反応があると思われ、いずれも業界は留意しておいたほうがよい。

残りのもうひとつは、これら取り締まりとも関連するのだが、<都内でヒット&アウェイ方式のぼったくりが多発する>可能性だ。

東京都内は国家の中枢であり、警視庁はタテマエ的に治安が乱れることを嫌う。それだけに、昨年大阪ミナミで起こったような、大規模な悪質ぼったくりを座視するとは思えないのだが、それでも取り締まりが増えれば話は別だ。

ただでさえ、人権侵害とも言える暴対法、暴排条例でヤクザが瀕死状態のなか、彼らはより地下に潜る可能性がある。ミナミのぼったくりで見られた、いわゆる半グレとの"共闘"もそのひとつだろう。そうなると、短期的かつ暴力的な、ヒット&アウェイ方式のぼったくりが都内でも増加することは十二分に想像できる。

いずれにしても、ここ20年ほど、お上が治安を"良くしよう"と考えて行う対策は、ことごとく裏目に出ている。今年は、風俗業界でもそんな矛盾点が奔出しそうな気配だ。(取材・文◎鈴木光司)

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