品の女性は去り際まで美しい
一つ一つの行動を意識し気をつけていても、なかなか最後まで実践できる人は多くありません。
行動の終わり、去り際まで意識を抜かず、品格を保つことを心がけてみれば、品格のある女性として周りからの視線も変わります。
「立つ鳥跡を濁さず」
このようなことわざにもあるように、去り際まで美しさがある女性はさらに美しく見えるのではないでしょうか。
具体的に行動に移してみたい例を3つご紹介します。
カフェやラウンジを出るときは
友達とお茶をしたり、仕事の合間に立ち寄ったり、打ち合わせをしたりなど、日々の生活の中で、カフェやラウンジを利用する機会は多いですね。
お店を出た後、使用したカップやグラスはお店の方が片付けてくれますが、使ったお手拭きや、コーヒーカップ、お水のグラスなどが、あちらこちらに置かれていると、片付けてくれる方も気持ちがよくありませんよね。
カフェやラウンジでは周りの方がテーブルの近くを通り、テーブルの上の様子が目に触れることもあります。
使ったお手拭きやカップ、グラスなどは一つにまとめておくと、使った後のテーブルがすっきりして見えますよ。
また、片付けをしてくださるお店の方への気遣いも表すことができます。
ホテルや旅館をチェックアウトするときは
年末年始に旅行をして、ホテルや旅館を利用した方も多いのではないでしょうか。
チェックアウトするとき、利用した部屋がどのような状態になっていると、ルームメイクをしてくださる方が気持ちよく片付けることができるでしょうか。
ベッドは起きた時に布団をめくったままの状態ではなく、形だけでも戻しておきます(もちろん利用したのですから、シーツやカバーのしわなどはもとには戻りませんが。)。
シャワールームでは洗面台に飛び散った水滴をさっと拭いて、タオルを一か所にまとめます。
ルームメイクの方とお会いすることはあまりありませんが、ほんの少し整えておくだけで、利用した人の品格が垣間見える「使用後」になります。
飛行機を降りるときは
移動に使う飛行機の中では、座席でイヤホンやブランケットを使用して過ごす方も多いと思います。
そんなときも、イヤホンはひとまとめにし、ブランケットは軽く畳んでおくと、座席周りがすっきりとします。
もちろんこれは、元CAの立場から、そのようにして下さいと言っているのではありません。
和の心には元来、「借りたものは元通りにしてお返しする」という考え方があります。
使用しているのですから、完全に元通りにすることは難しいと思います。
しかし、できる限り元に戻そうとする心に、相手を思いやる気持ちが表れるのではないでしょうか。
余談ですが、CAは飛行機を降りるときに、ついつい「ベルトクロス」してしまう癖があります。
ベルトクロスとは、座席のベルトを、写真のようにクロスして整えること。
皆さんが飛行機に乗り込んだときには、この状態になっていることが多いと思います。
CAの勤務の中には、移動のためにお客様と一緒に客席に乗る、「便乗」と呼ばれる勤務があり、降りるときには、客席周りを整えて降りる癖がついているのです。
移動のために客席に座ってはいますが、客席は、お客様の座る場所ですからね。ほかにもCA特有の癖として、新幹線や映画館など、椅子に座るとついベルトを探してしまうというCAも案外多いんですよ。
ほんのちょっと整えることが品格に現れる
自分が使用したトレーは整える、自分が使ったベッドは整える、など簡単に行動に移せることばかりです。
去り際の行動をほんの少し変えることで、自分の品格が上がることはもちろん、今まで以上に思いやりや感謝の気持ちを周りに伝えるきっかけになります。
新年のスタートに合わせて、ぜひ習慣にしてみましょう。