JFEスチールのコンピュータ解析「トポロジー最適化技術」、スズキの車部品設計に採用

 JFEスチールは9日、コンピュータ解析で最適な部品形状を割り出す「トポロジー最適化」という計算手法がスズキの小型車「スイフトスポーツ」の部品設計に採用されたと発表した。フロントダッシュサイドと呼ばれる部品の軽量化と車体の衝突安全性を高次元に両立することに寄与した。

 同手法はもともと鋳物や樹脂の最適な部品形状を割り出すのに用いられる技術。これをJFEは薄鋼板を用いる量産車種向けに初めて応用。最適な部品形状を割り出すのにかかる解析時間を従来の100分の1となる1日程度に短縮できる。

 JFEは鉄を最大限活用する次世代車開発を後押しするため、鉄鋼材料による車体や部品の設計開発支援にも力を入れている。同手法もこの取り組みの一環となる。

 これまで三菱自動車工業の車体設計に採用された実績もある。

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