新たな目標は「駅伝3冠」 箱根駅伝初Vの東海大が報告会

 新春の東京箱根間往復大学駅伝(箱根駅伝)で初の総合優勝を果たした東海大学陸上競技部の快挙を祝う学内優勝報告会が10日、同大学湘南キャンパス(平塚市北金目)で行われた。出場46度目にして初の悲願達成にチームは地域住民らの応援に感謝。新たに学生駅伝主要3大会での3冠を目標に掲げた。

 同大は1973年に箱根駅伝に初出場。これまでは2004年の総合2位が最高で、05年は往路優勝も総合では6位に沈むなど、箱根路制覇は遠い道のりだった。今大会は往路を2位で折り返すと、復路の逆転劇で大会記録を塗り替える10時間52分9秒でゴールした。

 湘南キャンパス内の広場で行われた報告会は、昨年12月の全日本大学選手権で優勝した同大学男子バスケットボール部との合同で行われた。同大によると、学生や教職員ら千人以上が集まったほか、全国の6カ所のキャンパスでもライブ配信した。

 長年の悲願に両角速監督(52)は「長らくお待たせしました。全員でつかんだ優勝。これから2連覇、3連覇と積み重ねていきたい」とあいさつした。主将で9区を走った湊谷春紀選手は「この1年でテーマに掲げた力強い走りができた」と振り返った。

 8区で首位の東洋大学を捉え、逆転を果たした小松陽平選手は「前を走る仲間が4秒差でつないでくれた。リラックスして走ることができた」と笑顔で話した。快挙の原動力となったのは小松選手に加え、鬼塚翔太選手(1区)、館沢亨次選手(4区)ら3年生7人。「黄金世代」と呼ばれる選手たちは箱根路の連覇だけでなく、全日本大学駅伝と出雲全日本大学選抜駅伝の頂点に向けた決意を次々と口にした。

 新たな主将には横浜市立中山中学校出身でもある館沢選手が就任。「自分が引っ張るのではなくチーム全体に力がある。歴代最強のチームをつくっていきたい」と意気込んだ。

 また、全日本大学選手権で5年ぶり5度目の頂点に立ったバスケットボール部4年の秋山皓太選手は「多くの人たちの応援に支えられた」と感謝の言葉を口にした。

箱根駅伝の初の総合優勝を報告する東海大学の両角速監督=平塚市北金目の同大学湘南キャンパス

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