オマリー、ありがとう! 三崎小でお別れ会 盲導犬が引退

 三浦市内に住む鍼灸(しんきゅう)師・抱井(かかい)康夫さん(69)の生活を約7年にわたって支えてきた盲導犬のオマリーが15日、引退する。抱井さんとオマリーは2011年から市立三崎小学校(同市三崎)で総合学習の“講師”を務めており、お世話になった児童が11日、同校でお別れ会を開いた。

 オマリーはラブラドルレトリバーのオスで、年齢は9歳11カ月。11年秋から、視覚に障害のある抱井さんの2代目のパートナーとなった。日本盲導犬協会では、盲導犬の定年のめどを10歳としており、オマリーはその役目を15日で終える。引退犬を飼育するボランティアの家で余生を送る予定だ。

 抱井さんは05年から初代を連れ、同小の4年生に、視覚に障害のある人の暮らしや盲導犬の働きぶりなどを紹介。オマリーも就任後から抱井さんに同行してきた。学校の近くを散歩するのが抱井さんとオマリーの日課でもあり、オマリーは子どもたちにとって身近な存在だった。

 お別れ会には、4年から6年の約80人が参加。オマリーに手作りのメダルなどをプレゼントし、各学年の代表者が「オマリーのおかげで、盲導犬のことをたくさん知ることができた」「新しい家でも幸せに暮らしてください」などと話し掛けた。

 抱井さんは「7年間無事故で、街も不自由なく歩けた。これからはのんびりと過ごしてほしい」と相棒のこれからを願った。

お別れ会に参加した抱井さん(中央)とオマリー=三浦市立三崎小学校

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