優しい甘さの“お福分け” 興福寺で鏡開き

 長崎市寺町の興福寺で11日、鏡開きがあった。餅は200杯分のぜんざいにして振る舞われ、市民らが寒空の下、優しい甘さの“お福分け”にあずかった。
 鏡開きは正月に飾った鏡餅を味わい無病息災を祈る年中行事。本堂や媽祖堂(まそどう)などに供えた餅を割って炭火で焼き、大納言小豆のぜんざいにした。同僚と訪ねた長崎市大手2丁目の会社員、森下昭子さん(54)は「焼いた餅がこんがりしておいしい。病気のない1年になれば」と願いを込めていた。
 住職の松尾法道さん(68)は「災害などがない平穏な日々に幸せとありがたみを感じながら暮らしてほしい」と語った。

ぜんざいを味わう市民=長崎市、興福寺

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