【イベントレポート】奥が深い百合の世界...! 女子同士の世界に踏み込む『今こそ百合語らナイト』@阿佐ヶ谷ロフトA

2018年12月29日(土)PM 13:00 @阿佐ヶ谷ロフトA。世間がまもなく2018年から2019年になろうとしている年の瀬に私は真っ昼間の阿佐ヶ谷ロフトAにいた。

ココではこの日、女子同士の世界に踏み込む『今こそ百合語らナイト』(ナイトと言いつつ昼間!)と言うイベントが行われていたからだ。

このイベントは、主催者の某BL出版社営業K氏を中心に“百合愛好家”が毎週月曜21時~新宿某所で開催する集い〈百合文壇バー〉からの派生イベントであり、この〈百合文壇バー〉とは“百合愛”溢れる人たちが集い、漫画を中心に、アニメ、ゲーム、小説など、とにかく百合作品の魅力をとことん語れる場所である。

ちなみに“百合(ゆり)”とは、

女性同士の恋愛や同性愛、その他、女性同士がお互いを強く想い合う関係性の事であり、

それを題材とした漫画や本、ゲームなどをジャンル分けしたものを指します。

私はと言えば、“百合”というジャンルを知ってはいるものの、これに関しては今日というこの日まで、全くと言って未開拓な世界であった。そして今回、このイベントを通して私は百合の世界をちょこっとだけ開拓する事となった。

会場のオープンは12時。のはずだっけど既にその前から開演を待つ人もいて、イベント開始時刻となる13時になる頃にはもう会場がパンパンになっていた。(この後も遅れて参加のお客さんが、結構な人数来ていました。)

客層はバラバラ。男女比は半々で以外にも男性がやや多いかな? と言った感じ。

開始時間になると今日の出演者であり、司会者の大島薫さんがステージに上がった。そして出演者の呼び込みへ。

今回は、以下の8人が熱い百合トークを繰り広げてくれます。

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MC:大島薫(タレント/作家)

・某BL出版社営業K(百合文壇バー)

・大岩朋子(ヴィレッジヴァンガード立川立飛店長/百合愛好家)

・横槍メンゴ(漫画家)

・古賀秀一(PCゲーム『ことのはアムリラート』プロデューサー)

・榊原龍一(株式会社書泉 書泉百合部部長)

・秋元みなみ(誠文堂新光社 G-NOVELS編集部)

・ぬまがさワタリ(イラストレーター)

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出演者のメンバーのひとり、イラストレーターの、ぬまがさワタリさんは、自身が出している動物図鑑にこっそり百合要素を入れているらしく(気づく人は気づく程度)、いきなり百合をぶっこむ“百合ゲリラ”活動を行っていると話していた。

自己紹介を終えたところでいよいよ本題! 百合トークへ。

ここではまず、秋元みなみさん(誠文堂新光社 G-NOVELS編集部)を中心に百合漫画の話や、オトナ百合アメコミ『サンストーン』についてを話していきました。

表紙絵もさることながら

「待って! 閉じないで! これは、ホットなレズビアンのボンデージ・セックスを描いた本よ」

という、本のコピーが印象的!(そもそもアメコミに百合が存在する事初めて知った…!)

漫画のワンシーンをスクリーンに投影して解説したり、今後の百合の盛り上がりについて考えたり、意見を交わしたり。

その他にも、とある漫画の女性の体の描写の話だったり、「百合にも“ねこ・たち”はある?」「レズビアンと百合の違いは?」「BL(ボーイズラブ)と同じ括りにされるけど実際のところは?」といったテーマで盛り上がり、百合熱が良い感じに燃え上がったところで一度ブレイクタイムへ。

休憩場所には、試し読みが出来る百合漫画も。

ちなみに会場には物販もあって百合作品がすぐ買えるようになっています。

話題にあがった百合アメコミ『サンストーン』も!!!

そして10分間の休憩を挟み、百合トーク再開!

ココでは“男子から観た百合の世界”と“女子から観た百合の世界”にはどうやら違いがあるらしく、女子からの目線はどんな感じなのか? がトークテーマとなった。

女性陣からは「自分の姉や友達が結婚してしまうと、自分一番では無かったと感じて寂しい。」と言った意見があったり。男性陣からは女性同士のイメージに対し、今で言う“尊い”だよね。と言った意見も。

出演者の横槍メンゴさん(漫画家)さんには「日常の(百合的)経験が作品に反映される?」と言った質問などが寄せられた。

そして百合トークの後半では、百合漫画の話の流れから2018年に観た映画作品の中でどれがベスト百合映画だったかの話へ。ちなみにぬまがさワタリ先生と横槍メンゴ先生が推すベスト百合映画は『若おかみは小学生』。

これは百合界隈でかなり話題になった作品らしく、両親を亡くした小学生が旅館で働くという所からストーリーが展開していくというもの。

その他に『シュガーラッシュ:オンライン』での主人公の「ヴァネロペ」と映画に登場する「シャンク」と言うお姉さんの百合具合がたまらない! と言った意見もあがった。

その後、お客さんからの質疑応答タイム、プレゼント抽選会をしてこのイベント『今こそ百合を語らナイト』は無事終了!

奥が深い百合の世界…! もし百合に詳しくなくても、少しでも興味がある方がいれば、まずは漫画や映画から初めて、いずれは〈百合文壇バー〉 の方にも是非顔を出して欲しいと思う。

(ライター:稲村ジェーン)

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