マクラーレンF1「シーズンオフの作業は計画通り。素晴らしい2019年型マシンを期待している」と自信

 マクラーレン・レーシングのCEOであるザック・ブラウンは、チームのオフシーズン作業が計画通りに進んでいることから、2019年には2018年型と大きく異なる素晴らしいマシンが仕上がるだろうと期待している。

 グリッド上でのポジションを一気に引き上げるべく、2018年にパワーユニットをホンダからルノーへと変更したマクラーレンだったが、主に2018年型マシン『MCL33』のパフォーマンスに影響を及ぼした空力問題が障壁となり、成果を挙げることができなかった。

 期待外れの結果を受けて、チームは設計とオペレーション部門の幹部刷新に動いた。直近では、ポルシェのLMP1プログラムを指揮していたアンドレアス・ザイドルをブラウン直属のマネージング・ディレクターとして迎え入れ、未だ正式な加入時期は決まっていないもののトロロッソでテクニカルディレクターを務めていたジェームズ・キーも獲得する予定だ。

 ブラウンは、2018年には混乱していたチームも現在は安定に向けて進んでいると考えており、2019年を重要な戦いの年と位置づけている。

「素晴らしいマシンが仕上がることを期待している」と、ブラウンは先週開催されたオートスポーツ・インターナショナル・ショーで語った。

「オフシーズンの開発作業は計画通りに進んでいる。ただ、結局のところライバルチームの進展状況は分からないし、戦い自体も年々激しさを増している」

「我々としては(カルロス・サインツJr.とランド・ノリスから)良いフィードバックを得る必要がある。2018年のものとは大きく異なるマシンになるはずだ」

■カルロス・サインツJr.は長期的な目標であると慎重

「彼らにはコース上で激しいレースを展開してほしい。もちろんチームメイト同士でも激しく争うだろうが、一方で彼らはふたりとも良いドライバーだし、互いにうまくやっていけるはずだ。チームとして前進するためには、それぞれにポイントを稼いでもらわなければいけない」

「彼らはそのことを分かっているし、それがチームの目標でもある」

「マクラーレンのスタッフ全員が、2018年型よりも良いマシンを製造するべく懸命の努力を続けている。彼らも、2018年型と同じ程度のマシンなど走らせたくはないだろう」

 マクラーレンは短期間で進歩するだろうと期待される一方で、サインツJr.はファンに対し、表彰台への復帰は長期的な計画であると語った。

「マクラーレンには非常に明確な計画がある。それは近い将来、以前のように勝てるチームに戻ろうとするものだ。だけどこれは長期計画だ。焦り過ぎてはいけないと思う」

「僕たちは懸命に努力しなければいけないし、2018年のチームは目標からはほど遠いところにいたことも分かっている」

「だけど皆で話し合って、より大きく、強いチームになるためにやるべきことを共有した」

「このチームのエンジニアたちは皆、とても有能な人たちだ。2019年と2020年の2年間については、非常に良い計画ができている。それに基づいて、少しずつトップに近付いていけることを願っている」

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