オリジナルジグヘッド
とある昼下がり、またまた一本の電話が編集部より掛かってきました。
編集部I
まっちゃんさん、お疲れ様で~す!
釣り好き!まっちゃん
お疲れ様です! この時間の電話ってことは、また何か企んでますよね?(笑)
編集部I
御察しがいいですね(笑) 今回はアジングミッションです。
釣り好き!まっちゃん
えっアジングですか? むしろ週2ペースでやってる大好物な釣りなのでウェルカムですよ!(楽勝じゃんw)
編集部I
耳より情報を仕入れました。HBジグヘッドを自作してアジを捕獲して来てください。
釣り好き!まっちゃん
えっ? HBジグヘッド? しかも自作?
編集部I
情報はメールで送りました。あっ、あとアジは25㎝以上に限ります。
釣り好き!まっちゃん
ちょっと待っ……
あの人どうかしとるわ……
HBジグヘッドってなんだ?
編集部から指令を受けた『釣り好き!まっちゃん』。
初めて耳にする「HB」の真相を確かめるべく、工作を開始していきます。
材料
アジング用ノーシンカーフック
ガン玉(サイズ:中)
瞬間接着剤
ペンチ
カッターナイフ
ホットボンド
HB=ホットボンド
工作でお馴染みのホットボンド。熱を加えると粘着性のある液状へ変化し、冷やすと凝固する特徴を持っています。
今回ホットボンドジグヘッドを作成する上での最大の特徴は……『水より軽い』『耐水性抜群』の2点であり、この浮力を活かしたジグヘッドを完成させていきます。
つまり鉛部分に水より軽いホットボンドを塗布し、体積を増加。スローフォールで誘うことが出来るカスタムジグヘッドが狙いです。
それでは早速作っていきましょう!
超簡単!作成手順
ガン玉をフックにつける
フックのアイ部分下付近にガン玉をセットしていきます。
ガン玉の溝に瞬間接着剤をつけ、ペンチを使ってガン玉を固定してください。
ガン玉がグチャっと変形しないように潰していくことがポイントです。
今回使用するガン玉は、第一精工から発売されているサイズ中の0.8グラムを使用しています。
ガン玉自体は0.2~2.35グラムと幅広いラインナップが揃ってるため、選択肢の広さがうれしいポイントです。
ヘッド部にホットボンドを塗布する
ヘッド部であるガン玉がしっかり固定出来たら、今日の主役“ホットボンド”の出番です。
ここである程度の形が決まりますので、完成イメージを意識しながら塗っていきましょう。
ドロッとした液状ですので成型が難しいですが、洗面器に冷たい水を用意して水に浸すと、一気に表面硬化をするので作業がやり易くなりますよ。
タイラバのスカートが余っていたので、遊び心でジグヘッドとドッキングさせてみました!
これはワーム無しでも釣れるかもしれませんよ……。
成型したら完成!
ホットボンドが硬化したらカッターナイフで形を整えて早くも完成です!
スローフォールに特化した『丸ヘッド型』。スロー&ダートをイメージした『とんがりヘッド型』。ラバーでアピール力アップ『スロラバ型』の3種類を作成してみました。
居ても立っても居られないので夜の出撃に向けて、釣りの準備をしてきます。
効果検証してみました
昼はコマセ釣りの方で賑わいを見せる防波堤に到着。
この日は奇跡的に風も無く、効果検証するには最高のコンディションであり、闇夜の中潮、上げ5分からの実釣スタートです。
果たしてHBジグヘッドのポテンシャルはいかに!?
フォールスピードの変化
今回の目玉である『フォールスピードの変化』を早速検証してみます。
ノーマルのジグヘッドが着底までに掛かった時間10秒に対し、HBジグヘッドは“約17~18秒”とフォールスピードを約60%前後抑えられることに成功しました!
どうしても自作なのでバラつきは出てしまいましたが、“飛距離を稼げてスローに誘う”という目的は果たすことが出来ています。
飛距離
エステルライン0.3号を使ってノーマルジグヘッドとHBジグヘッドを各10投ずつキャストし比較してみました。
ホットボンドの重量が乗っている分、HBジグヘッドに軍配が上がる予想を立てていましたが、空気抵抗の増加から飛距離は然程変わらない結果となりました。
スローアクションがドハマり
コマセについたアジが残っていることを予想し、潮が右から左に効いているゾーンをスローにドリフトさせてみると待望の吸い込みアタリを感知。
反射的にフッキングすると、いきなり27cmのマアジをキャッチすることが出来ました!
編集部Iさん、見てますか!
回遊しているマアジ君に話を伺ったところ、予想通り普段はコマセを主食としており、潮上からフラフラ漂うリグに口を使わざる得ない状況との事でした。
※釣り好き!まっちゃんの妄想です。
その後は完全にドハマりパターンとなり、20~28センチが連発!
試しにジグヘッド1.25グラムを試してみたところアタリは遠のき、アジングにおいて喰わせの間であるフォールスピードの重要性を再認識した釣行となりました。
※気合を入れて作成した『スロラバ』ですが、アタリはあるもののフッキングには至らず。残念。
何匹釣っても変形はトラブルはなく、耐久性能の高さは予想以上でした。
しかし……
どうしても自作ということもあり、性能差にバラつきは出てしまいます。
今回は良かったものの、フォールの安定感やキャストの空気抵抗など、作成状況で大きく変わってしまうでしょう。
安定した性能を引き出すことができる既製品の凄さは変わりませんね。
自作ジグヘッドでアジングがもっと楽しくなる!
友人と二人で2時間程度の釣行でしたが28センチを筆頭に40匹程の好釣果となりました。
一本あたりの費用を計算したところ……なんと約35円。
財布にも優しいオリジナルジグヘッドを自作してみてはいかがでしょうか?
自作だからこそ味わえる釣りの楽しさは別格ですよ。