WRC:2018年は苦戦したヒュンダイのミケルセン「マシンの素性を活かす走りをするべきだった」

 ヒュンダイから2019年のWRC世界ラリー選手権に参戦するアンドレアス・ミケルセン(ヒュンダイi20クーペWRC)は、「シリーズ全戦で先頭争いに加わる必要がある」とコメント。新シーズンではマシンへのアプローチ法やドライビングスタイルを変えることを意向を明かした。

 2016年まで在籍したフォルクスワーゲンで通算3勝を挙げたミケルセン。チームが活動を終了した2017年は下位クラスのWRC2に参戦したほか、シトロエン、ヒュンダイから最上位クラスにスポット参戦。2018年はヒュンダイのワークスドライバーシートを射止め、シリーズ全戦に参戦した。

 ミケルセンはフォルクスワーゲン時代の活躍からヒュンダイでも速さをみせると思われたが、ベストリザルトは第2戦スウェーデンで獲得した総合3位どまり。ドライバーズランキングは6位と苦戦を強いられた。

 ヒュンダイからのフル参戦2年目となる2019年シーズンに向けて、ミケルセンはWRC公式サイト『WRC.com』に対し、おもにターマック(舗装路)イベントでのアプローチ法を変えると明かしている。

「(2018年の結果を踏まえると)グラベル(未舗装路)ではまずまずの仕事ができた。ただターマックでは苦戦を強いられたんだ」とミケルセン。

「いろいろなことを学んだから、新シーズンには新たな心構えで臨むよ」 

「去年、僕は従来と同じようなスタイルでマシンを乗りこなそうとしたけど、もっとマシンの素性を活かす走りをするべきだった。すでにヒュンダイで5シーズンを過ごしているチームメイトたちと同じようにね」

「彼らの走りをコピーしようとしているし、同じような戦い方をしたいと思っている。マシンのセットアップもそうだけど、コーナーへアプローチする方法も違っていた。僕の方が少しブレーキングが遅く、ブレーキを残したままターンインするんだ」

「僕は回頭性が高くなるようにセットアップしているけど、それと引き換えにグリップレベルが下がってしまう。走り方の違いをみつけるのは簡単だったけど、僕は10年間、この走り方で戦ってきたからスタイルを変えるのは大変なんだ」

 ヒュンダイから2019年のWRCに参戦する4名のうち、ヌービルとミケルセンはシリーズ全戦に出場。残るダニ・ソルドとセバスチャン・ローブはラウンドごとに交代する形での参戦となる。

 ミケルセンは「フル参戦するクルーのひとりとして、すべてのラリーで先頭争いに加わらなくてはならない」と意気込みを語った。

「マニュファクチャラーズタイトル争いは2018年シーズンのような僅差の争いになるだろう。だからマシンと自分自身のパフォーマンスを引き出して戦っていく必要がある」

 2019年のWRC第1戦モンテカルロは1月24~27日に行われる。

ミケルセンもドライブする2019年型ヒュンダイi20クーペWRC

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