西武ファンクラブ大盛況 人気入会特典の目覚まし時計に詰まる辻監督のこだわり

ファンクラブ特典の「エルクロック」【写真提供:埼玉西武ライオンズ】

昨季中に過去最高となる10万人を突破

 埼玉西武ライオンズのファンクラブ会員数が、2018年シーズン中に過去最高の10万人を突破した。昨季は1度も首位を譲ることなく10年ぶりにパ・リーグを制したが、2019年シーズンへ向けてもまた、ファンの期待度の高さを表す結果となっている。

 チームが好調を維持したことに加え、L-FRIENDSと呼ばれる地域コミュニティ活動を積極的に行ったことも、相乗効果を生んだのではないか、とファンクラブを担当する西武ライオンズ事業部の飯山優果さん、清田和大さんは話す。

「春に、埼玉県内の小学生31万人にキャップをプレゼントしました。また、4月には来場していただいた小学生以下の子供たちに、秋山選手のサイン入りキッズグローブをプレゼントするなどの活動を行いました。2018年は小学生以下のジュニア会員の数が非常に伸びました。こうした活動をきっかけに、子供たちがライオンズに興味を持ってくれたのではないかと思っています」

 また、今年も様々な入会特典が用意されているが、試合観戦時に貴重品だけを持ち歩ける「サコッシュ」や、トートバッグが人気を集めているという。そんな中でも、飯山さん、清田さんが一番こだわった商品は「ステテコ」だ。

「入会特典のアパレルは、これまでユニホームやパーカー、ウインドブレーカーなどが多かったので、ハーフパンツを作りたいと考えました。しかし、ハーフパンツだと男性に限られてしまいます。そこで、日常生活の中で履いていただけるステテコをつくりました。社内でも、若い社員がステテコを愛用しているので、幅広い年齢層の方に着用していただけるのではないかと思いました」

 選手の声で起床できる目覚まし時計は、昨年早々になくなってしまった人気商品だ。年会費が一番高いハイグレード会員のみが選べる商品となっており、今年は辻発彦監督、秋山翔吾外野手、源田壮亮内野手の声が収録された。

「辻監督には『こんなコメント読んでくれるかな』と恐る恐る持っていったのですが、快く引き受けて下さいました。こちらが持っていったのは標準語のコメントだったのですが、それを佐賀弁に変え、『ここはこうした方がいいんじゃないか』と自らペンを入れて、納得するまで何度も録り直してくれました。多くの数量を用意しましたが、今年も人気を集めており、さらに入会者数が想定を大きく上回ったことから、すでに在庫が少なくなってきています」

 近年、チーム状況も好調でチケットが取りづらい試合も増えている。飯山さん、清田さんは「ファンクラブに入会すればチケットも一般発売より早く購入できるので、ぜひご入会いただき、選手たちを熱い声援で後押ししていただければと思います」と、メッセージを送った。(篠崎有理枝 / Yurie Shinozaki)

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