三浦の「観潮荘」開業60周年 同じ誕生日の60歳無料

 三浦半島・小網代湾を望む「ホテル京急油壺 観潮荘」(三浦市三崎町小網代)が23日、開業60周年を迎える。当日は宿泊客向けに記念のキャンペーンを行う。

 観潮荘は1959年、「京急油壺レストハウス」としてオープン。地上2階、地下1階に客室31部屋(定員150人)と大浴場、レストラン、宴会場を備える。開業当時は8室だったが、高度経済成長期に三浦半島への観光客増に伴って増築を重ねてきた。

 荒井浜や横堀、胴網海岸を訪れる海水浴客らに親しまれてきたほか、海を望む大浴場を愛用する日帰り客も多い。2014年には貴重な生態系が保たれている「小網代の森」の散策路が整備され、ハイキング客も増えた。

 今はもてなす側の田中孝治副支配人(50)も幼い頃、家族で利用した一人。「城ケ島と油壺を結んでいた観光船やマリンパークでよく遊んだ。いとこや祖父母ら大人数で泊まり、楽しい思い出が多い」と振り返る。

 観潮荘はキャンペーンで宿泊料金を▽23日に60歳の誕生日を迎える人は無料▽16~22日と、24~30日に60歳の誕生日を迎える人は半額-などにする。直田正範支配人は「都心からのアクセスが良く、気軽に利用していただける宿泊施設として今後も努めたい」と話している。

田中副支配人が幼少期に家族で訪れた1973年当時の観潮荘。母親の横の男の子(左から2人目)が当時5歳の田中副支配人(本人提供)

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