「みかん大使」が湯河原PR SNSで情報発信 20日までグルメ催しも

 湯河原町のPRや、会員制交流サイト(SNS)を使った情報発信を担う初代「みかん大使」4人が決まり、19日から同町内で始まった「第3回みかんグルメ&スイーツサミット」(同サミット実行委員会主催)でデビューした。ミカンや農業に縁がある個性豊かな4人は「若い世代にも湯河原の良さをアピールしたい」と意気込む。

 4人はいずれも町内在住で、南谷レティシア美津子さん(29)=レストランマネジャー、小川梨亜奈(りあな)さん(19)=大学2年、力石好乃さん(27)=ポップロック歌手、佐藤悠加(ゆうか)さん(19)=大学2年。

 フランス生まれの南谷さんは、世界的な高級ホテルチェーンでホテルウーマンとしての素養を身に付けた。東京、ロンドン、パリで勤務を経て、母親が同町内で開業するフレンチレストランでデザートづくりを担当。日米仏の3カ国語に堪能な語学力も生かし「サミットでもいろいろな人に会い、湯河原をインターナショナルな存在にしたい」と抱負を語る。

 幼い頃から近所のミカン農家の手伝いをしてきた小川さんは、都内の大学のみかん愛好会(会員約200人)に所属する。消費者と農家の間を取り持つ存在で、学園祭で「揚げ餃子(ギョウザ)」などミカンを素材に取り入れた料理や酒、パンなどの普及・プロモーション活動を展開してきた。「日頃の活動と学生を結び付け、いかに湯河原へ呼び込むか」と意気込む。

 実家がミカン農家という力石さんは、「ミカンは人生そのものだが特別に存在を意識してこなかった。あらためて勉強を深め、自分の成長にもつなげたい」と意欲的。歌手活動にもつながるステージ経験を増やし「いずれはミカンをテーマにした、かわいい曲を作れたら」と夢を描く。

 大学で農業経済・経営について学ぶ佐藤さんは、祖母の影響で農業に高い関心を持っていた。湯河原の現状について「ハロウィーンイベント開催など、昔より活気がある」と捉える一方、「高齢者向けの観光地のイメージが強い。若い世代をいかに呼び込むか考えたい」と先入観を持たずに取り組む姿勢をみせた。

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 イベントは20日(午前9時~午後3時)まで、湯河原海浜公園(同町門川)で開催。サミットは、ミカンを加工したグルメやスイーツなど逸品を誇るホテルやレストランなどが16ブースに出店。地場野菜や干物などを販売する農林水産まつり(29ブース)と同時開催される。

みかん大使に選ばれた(左から)南谷さん、力石さん、小川さん、佐藤さん

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