これは革命やわ!元釣具屋が感動した“衝撃的なワーム”を熱く語る アイキャッチ画像撮影:TSURI HACK編集部 数年に1度の出会いが…… 「感動した」 釣り業界に身を置いていると、数年に1度、そんなアイテムと出会うことがあります。 そして不思議なことに、感動といえる衝撃を受けるのは […]

数年に1度の出会いが……

「感動した」

釣り業界に身を置いていると、数年に1度、そんなアイテムと出会うことがあります。

そして不思議なことに、感動といえる衝撃を受けるのはハイエンドリールやロッドではなく、なぜだか意外な小物が多いのです。

今回感動させられたアイテムも、「ライトゲーム用ワーム」という小さなルアーでした。

なんとなく手にした“がまかつのワーム”

シャッドテールにアームの付いたアーミーシャッドと、アナゴの稚魚を模したノレソレ。

がまかつの竿好きやしな~。そんな安易な理由で手にしたのが、「宵姫アーミーシャッド」と「宵姫ノレソレ」。

いつものワームばかりじゃ面白くないので、がまかつから新発売のアイテムを使ってみることにしました。

釣行日は2019年1月2日~3日。産卵直後のためか、少し痩せた個体が多かった。

先に釣果から言うと、2時間半程度の釣行×2日間で26センチを頭に大小30匹程度のメバルをキャッチ。フィールドは兵庫県淡路島の某漁港です。

長年親しんだ地元の釣場であったため、場所とタイミングの選択が釣果につながりましたが、この釣行で宵姫ワームたちのトンデモナイ特性に気付かされたのです!

これ、がまかつも釣具屋も儲からないんじゃないの?

ワームを壊しやすい小型の個体でも、避けたり千切れたりすることがなかった。

このワームに感動させられた理由は、頑丈すぎること。

数匹の魚をヒットさせるとワームが壊れて、交換するのが“ワームの常識”でしたが、それが覆されたのです。

10匹以上のメバルを釣った実物のアーミーシャッド。ほぼ無傷。

ひとつのワームで大小10匹以上の魚をキャッチしても、小さなアームのひとつすら壊れることがありません

これだけワームの消費が少なければ、「がまかつも釣具屋も儲からないんじゃないの?」と、心底思ってしまうほどでした。

壊れないワームが“釣果UPにつながる理由”

喰い込み時の違和感が少ないためか、前アタリを出して竿先をひったくる深いバイトも多かった。

ワームが壊れないメリットは、財布に優しいだけではありません。最大の魅力は、釣果UPにつながることです。

とくにメバルやアジといったターゲットは潮流に敏感で、時合(釣れるタイミング)が限られることが多いのです。

そのため、釣果を向上させるには、限られた時合のなかで“どれだけ長い時間ルアーを海中に入れられるか”がカギを握ります。

漁港MAXサイズといえる25センチクラス。大型の個体ほど時合にシビア。

そこで釣り人が心がけることは、たったの2点。バックラッシュや根掛かりなどのトラブルを減すことと、ワームの交換を減らして手返しを早くすることだけです。

宵姫のワームはトラブルを減らすことはできませんが、他のワームを凌駕する手返しを手に入れられるのです。

アーミーシャッドとノレソレの使い分け

アーミーシャッドを同社のジグヘッド「宵姫コブラ」と組み合わせると、かなりフォールスピードを抑えられる。すなわち、浅場でも根掛からない。

ライトゲームで釣果を上げるには、場所とタイミングを合わせることが“すべて”だと筆者は思っています。そのため、ワームのアクションやカラーは正直“二の次”。

現に釣行時も、同じタイミングでアーミーシャッドでもノレソレでも釣果を上げることができました。

同じウエイトのジグヘッドでも、ワーム次第でフォールスピードが大きく変化する。

しかし、両ワームには決定的な違いあるのです。それがフォールスピード。複雑な形状のアーミーシャッドはかなりフォールが遅く、シンプルなノレソレはハイスピードです。

そのため、浅場をゆっくりと流したい場合はアーミーシャッドを、浮き上がりを抑えたい状況やストンと落としたい場合はノレソレを選ぶといいでしょう。

強いて欠点をあげるなら……

強いて欠点をあげるとすると、エラストマー素材ゆえの保管方法です。

エラストマーは他の素材のワームと重なると溶けてしまうことがあるため、ワームケースの中では離して保管するのがおすすめです。

もう、絶対に手放せない。

真っ暗な時は夜光カラーを、朝夕のマズメ時にはケイムラカラーを選ぶのが筆者流。

煩わしいワーム交換の手間から解放され、経済的で釣果が伸びるとなれば、筆者はもう手放すことができません。

ライトゲームのみならず、バスやシーバス用のワームを同素材でリリースしてくれることを願うばかりです。

これは「ワーム革命」といっても、過言はないはずです!
撮影・文:編集部S

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