新造フェリー「きたかみ」披露 ペット同伴客室も 横浜港

 太平洋フェリー(名古屋市)の新造船「きたかみ」(1万3694トン)が23日、横浜港に初入港した。横浜市中区の横浜港大さん橋国際客船ターミナルで内覧会が開かれ、従来の大部屋をなくしてプライバシーと快適さを追求した客室などが披露された。内覧会のため1日限定の寄港で、25日から北海道・苫小牧-仙台の定期航路に就航する。

 全長192・5メートルで、船名を引き継いだ先代と同じ大きさだが、旅客定員は従来より166人減らして535人となり、船内でくつろげる環境を整えた。

 バス、トイレ付きの特等客室を10室、家族旅行やグループ旅行でも楽しめる多彩な1等客室を48室設け、バリアフリーにも対応した。ペット同伴の旅行ニーズにも応え、ペットと宿泊できる客室も用意した。

 中央階段やプロムナードは宇宙などをテーマにプロジェクションマッピングを上映。レストランや展望大浴場も充実させた。

 トラック輸送の代替として船便の需要を取り込むためトラック166台のほか、乗用車146台を搭載できる。

 船内で開かれた初入港歓迎セレモニーで、志甫裕社長は「北海道方面にマイカーで旅行の際は選択肢の一つに加えてほしい」と話した。同船は8時間余り停泊し、午後5時ごろに仙台に向けて出港した。

初入港した太平洋フェリー「きたかみ」=横浜港

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