横浜市営地下鉄延伸の事業化発表 あざみ野―新百合に4駅

 横浜市営地下鉄ブルーラインのあざみ野(同市青葉区)-新百合ケ丘(川崎市麻生区)間の延伸を巡り、横浜市の林文子市長と川崎市の福田紀彦市長が23日、2030年の開業を目指して事業化する、と発表した。両市の延伸区間に計4駅を新設。川崎市側の区間は三つのルート案を示し、麻生区王禅寺付近を経由する東側ルートが「より整備効果が高い」とした。

 事業主体の横浜市交通局が6キロ程度の延伸区間を整備、運行する。新駅のうち3駅は設置場所が、嶮山交差点(青葉区)付近、すすき野(同)付近、新たな終点となる小田急線新百合ケ丘駅南口(麻生区)付近でほぼ固まった。もう一駅は新百合ケ丘駅南口付近-すすき野付近間に置く。

 三つのルート案のうち、東側の新駅は王禅寺付近、中央は王禅寺西付近、西側は白山付近で、川崎市が19年度中に一つ選ぶ予定。

 開業後は横浜、川崎両市の北西部から、新幹線が停車する新横浜駅や鉄道各線が集中する横浜駅など横浜都心部へのアクセス機能が向上しそうだ。

 総事業費は約1800億円。横浜市は一般会計から鉄道事業者である市交通局に約575億円を出資などするほか、同局が企業債で約625億円を調達する。川崎市は約215億円を負担し、国の補助を385億円程度見込む。新区間の1日当たりの利用者数は約8万人が見込まれ、延伸区間の収支は開業からおおむね30年後に黒字転換する見通し。

 横浜市役所で共同会見した両市長はそれぞれ、「持続的な成長、発展に向けた大変重要な路線。早期実現に向けて取り組む」(林市長)、「市北部の街づくりがダイナミックに動きだすことになり、大変意義がある」(福田市長)と述べた。

横浜市営地下鉄ブルーライン

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