海外から初の修学旅行生 西海の体験民泊 訪日客の受け入れに力 中国・深セン市の中学生ら26人

 農林漁業体験ができる長崎県西海市内の民泊関係者でつくる団体「山と海の郷さいかい」(増山文明会長)が23日、海外から初めての修学旅行生となる中学生と教員ら計26人を中国から受け入れた。26日にも小学生約40人が宿泊。秋には台湾から約60人が訪れる予定で、同団体では「修学旅行生も含め、訪日旅行客の受け入れに力を入れていきたい」としている。
 農漁村を訪れ、自然や人々との交流を楽しむ「グリーンツーリズム」を市内で進めようと、団体は2016年に発足した。国内客のほか、訪日外国人旅行者にも対応。現在、30軒が登録している。
 今回訪れたのは、旅行代理店を通し、申し込みがあった深セン市の華僑城中の生徒。20日から5泊6日の日程で北部九州を訪問。本県では21日から長崎で中学生と交流したり、南島原でイルカウオッチングを楽しんだ。
 23日夕、西海市の道の駅さいかいであった入村式で、増山会長は「日本での民泊は初めてでしょう。親戚の家に遊びに来たと思ってくつろいでください」とあいさつ。生徒らは七つの民泊先に1泊した。
 滞在先の中嶋芽久美さん(45)の自宅では、タブレット端末の翻訳アプリで互いに自己紹介。「2人の子どもと一緒に遊んでもらい、交流を深めることができた」と話した。

民泊先の女性とあいさつを交わす中国からの修学旅行生=西海市西海町、道の駅さいかい

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